人間第2話「発見」
※「発言など」※〈無線〉※〔AI〕
「電気柵、設置完了しました。」
「まだこの地の生命体を確認できていない。ゆえに電気柵が突破されないとも限らない。警戒は厳にせよ。」
「了解」
「それと、居住挺のシステムも確認しておけ。外部との通信が繋がらない異常事態につき、生還を優先とする。」
「了解」
「陸上防衛設備もまだ敷設が完了していない。何事もなければ良いのだが、、、」
「報告します!知的生命体と思しき生物を発見したとのことです。。」
「状況は⁉︎」
「植生①の森から出たところで倒れている模様。電気柵との距離的に見て、感電以外の要因によるものと思われるとのことです。」
「まずは、探索ドローンを近づかせて、AIで分析して様子を見る。」
「了解」
「子供か?かなり負傷しているが、あの焼け跡と関係が?」
〔分析中・・・、分析完了。〕
「負傷に関しての分析結果。」
〔皮膚に赤みや、軽度の火傷が見られることから、短時間の高熱による負傷と推測。焼け跡と関連している可能性が十分にあります。〕
「関係がある場合、短時間の高熱の具体例は?」
〔短時間のみ高熱を起こす物として、爆発が考えられます。なお、焼け跡の分析が不十分であるため、この推測は間違っている可能性があります。〕
「知的生命体に関しての分析結果。」
〔人間と比較して、耳の形状が異なっています。外見としてはウサギに似ており、より遠くの音を拾える可能性があります。〕
「その他の分析結果。」
〔肌の色から、メラニンが少ないと思われます。そのため、紫外線の少ない環境で生息していると考えられます。なお、人間と構造が異なった場合、それ以外の可能性も考えられます。〕
「人間と同じ構造とした場合、この惑星内での具体的な場所は?」
〔人間と同じく、メラニンによるものとすると、現在地に降り注ぐ紫外線量は比較的多いことから、日陰の多い植生①に生息していると考えられます。なお、まだ探索していない場所に生息している可能性もあります。〕
「好戦的である可能性は?」
〔爪などに返り血等の痕跡が見られないため、爆発の攻撃を受けて逃げてきた場合は非好戦的と考えられます。また、その場合は攻撃をした生物に注意が必要です。〕
「よし、なら担架で運んで火傷の治療をして、起きたらコンタクトをとるぞ。」
「了解。」