ブライトエルフ第1話「うごめく羽音」
※「発言など」※『魔法詠唱』※
「よし、この辺りで良いだろう。この木に穴を開けて家にしよう。」
『魔力よ、我に応じ、家を作りたまえ!』
「ジュリア?何してるの?」
『魔力よ、音を伝え、敵を知らせたまえ!』
「お母さん、なんかブーーンって音しない?」
「虫の羽音じゃないの?」
「それにしては遠くから聞こえるよ?」
『魔力よ、我に応じ、音を拾いたまえ!』
「何かしら、この音。」
「どうしたんだ?」
「虫の羽音のような音が、遠くから聞こえてくるの。」
「何⁈」
『魔力よ、我に応じ、耳を澄ませたまえ!』
「近づいてくる。身を隠せ!」
身を隠していると、四角い謎の物体が空を飛んでいった。
「何あれ?空を飛んで行ったけど、」
「分からない・・・。移動した方が良いだろう。痕跡を消すぞ。」
『魔力よ、我に応じ、痕跡を消したまえ!』
「ゆっくり静かに行くぞ。」
「ジュリアは、引き続き音を聞いていて。」
「分かった。お母さん。」
『魔力よ、音を伝え、敵を知らせたまえ!』
「音が集まって、戻ってきてる!」
「気づかれたか⁈」
『魔力よ、我に応じ、耳を澄ませたまえ!』
「音の動きからして向かっているのはここではなさそうだが、念のため隠れるぞ。」
すると、謎の物体以外の物音が聞こえてきた。
「謎の物体、たくさん、逃げた。追う、ウィル、今回だけ、手伝え。」
「俺は雑用か何かかよ。」
そして、ダークエルフが1人通過していき、何も聞こえなくなった。
「あの物体は奴らが操っているのではないのか?だとしたら、あの物体の正体はなんなんだ。」
「へぇ〜、あれってブライトのじゃなかったんだ。情報どうも。」
『 』
いきなりダークエルフが現れ、3人に向けて火を放った。
『魔力よ、我に応じ、水を放ちたまえ!』
「奴らだ!まずい事に、火をくらった。カレン、ジュリア、逃げろ。ここは任せろ。」
「お父さん・・・」
『魔力よ、風を操り、加速させたまえ!』
『魔力よ、我に応じ、追い風を吹かせたまえ!』
「逃がすとでも?」
『 』
「そうはさせない!」
『魔力よ、ブライトエルフに応じ、答えよ。我は、望み、求む、かの者に守護を!』
「ちっ、防がれたか。」
『 』
「お前の相t・・・」