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92. 艦の動力炉修復検討

92. 艦の動力炉修復検討


ハコブはコクピットで、ソニアの指示に従い、計器の確認を行いながら、

緊急セーフティーモードシステムの分離作業と起動作業を行っていた。


しばらくすると、


「システムの分離作業は成功よ。」

とソニアから声をかけられる。


通信で、エンジンルームにいるオットーからも、

「よし、よくやった。

これで、問題の動力炉制御制御システムを、

非常主幹制御とつなげたことにより、調整できる様になった。」

連絡が来る。


「艦長、とりあえず、緊急事態は回避できたので、休んできてください。」

とソニアから言われる。


「では、エンジンルームを見てくる。」


ジュンはコクピットを出て、エンジンルームに向かった。


ーーーーー


エンジンルームは、通常の動力炉制御制御システムと分離されたため、

至る所で、コンソールには警告表示が出ていた。


その奥でオットーが作業を行っていた。


オットーはジュンに気づき、


「これはいかんですな。

2日くらい修復に時間がかかりそうですな。」


と言う。


「時間がかかっても、完全に元通りに修復はできるんですか?」


「試運転で、動力炉の動作確認が必要ですので、

ここで問題無ければ、大丈夫ですが。」


ハコブは、1つのことが気になっていた。


今の現在地は、元いた所から、60年かかる距離にいる。

惑星クラニスの第2431中継基地に行くとして、

これからどう戻るか、と言う点だった。


オットーは、復旧に集中している様だったので、

ジュンはその場を後にした。


ハコブは、艦が復旧対応している間、

コンピュータ上のプログラムの復元方法の研究を行うことにした。


3時間ほどして、ジュンはラウンジエリアで食事をとることにし、

部屋から出ると、オットーと鉢合わせをした。


「通常動力炉復元のために、セルトリウムが必要なんですが、

艦長、コンピュータプログラムの復元について研究をされていましたね。

原料となる材料は積んでいないんです。」


「ゼロ、いや、思考のアルゴリズムだけから、

人間の様な複雑な構成を作り上げるプログラムは、研究していますが。

あらかじめこの艦に積んでいない物質を、

作り出すというのはちょっと…。


そもそも、セルトリウムというのは、どういう前提で必要なんですか?」


「グラトリンとセシシトンの化合物質に、このセルトリウムを使うことにより、

核分裂によりエネルギーを取り出すんです。


今は核分裂なんて、当に使われていない方法ですがね。

大昔、別の物質で使われていた方法ですが。


ここまで飛ばされた距離を戻るエネルギーを出すためには、

この方法が最善だと思います。」


「オットー、この方法は本当に安全なのか?

まずは、第2431中継基地に行こう。

そこで元の所に戻る方策を考えよう。」


ジュンはオットーにそう言った。

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