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第七話:例えるなら…


「行ってくるね」


「お気をつけて。くれぐれも無理をなさらずに!」


「分かってる。カヨは?」


「私は、ミナト様に一応手紙を置いてから買い出しにでかけます」


「起きてウロウロされたら危ないし、話出来ないもんね……じゃあ、行ってくるね」


「はい」


ーーカヨは寝ているミナトのそばに手紙を置く


「起きる気配がありませんね」


ーー頬をツンツンする


「寝顔は可愛いですね…このミナト様も"勇者ミナト"のようにたくさん食べるのでしょうか…」


「さて…行きますか」


ーー眠り続けるミナト、時刻は昼過ぎ


「すっかり昼過ぎになってしまいました。変装して買い物ついでに情報収集はやはり時間がかかりますね」


ーー変装をとる


「スズカ様はまだのようですね………ってまだ寝てる!」


「食事の準備をしていたら"勇者ミナト"のように、匂いに釣られて起きるでしょう」


ーー夕食の準備をするカヨ


「よし!これで終わり、あとはスズカ様の帰りを待つのみですね」


ーーミナトは一向に起きない、その横座り込む


(ミナト様が倒れた時、スズカ様が倒れた時と同じ感じがした)


「何か召喚術と関係があるのでしょうか…」


「寝ている人を見ていると、こっちも眠くなりますよ……そういえば昨日から召喚の準備で寝ていません…でし…た…………」


ーーミナトの眠る布団に入り眠ってしまう


ーー時間は夕暮れの日が落ち始める頃、スズカが帰ってくる


「戻ってきたよカヨ〜お腹すいて限界〜」


「あれっ?カヨ…」


ーー狭い小屋の中を見渡す


「ここに食事の準備はしてあって…………自称勇者はまだ寝てて……外には居なくて……」


「自称勇者……ん?」


ーーミナトの寝ている布団をに近づく


「ん?… いやいやいや…」


ーー布団をめくる


「ん!?」


ーー顔を赤らめるスズカ


「あれっ……これって……どういうことだ?そういうことか?そういうことだよね?そういうことなのか?」


ーーアワアワしながら一旦、外に出る


「何か気まずい…あれっ?何で私外に出てるんだ?」


「これはどういう状況だ!?どうしたらいいんだ!」


ーーゆっくり家の中に入る


「とりあえずここは一旦、落ち着いてカヨが用意してくれた食事を頂いて……」


(………って、気になって仕方がないよ〜)


(私の居ない間にカヨったら……そんなにこのミナトの事気に入ってたんだ……)


(でもカヨが一方的に襲われた可能性もあるよね……)


(それだったらナイフで一刺しして元の世界に帰ってもらいましょう。ちょうどいい口実ができる……)


(でも、そんな事したらカヨがまた、怒りそう………)


(とりあえず、カヨだけ起こして事情を聞かないと… )


ーー食事が終わり、一人で悶々としながら二人に近づく


「ねぇ、カヨ……ねぇ、ねぇ、カヨってば……」


「ねぇ…………起き…て…よ……」


ーー視界が狭まるような感覚がしたスズカ


「あれっ………なんで………急……に」


「ボフッ!」


ーーミナトの上に倒れ込んだ時


「グハァッ‼︎」


「なん……だ、思いっきり溝落ちにスイカを落とされた気分だ」


ーースズカが倒れた時、ミナトが目を覚ました


「なんだこの状況……隣には…カヨさん!?」


(って!右手に完全に当たってる〜〜‼︎えっ、これは当たってるよね?……うん!当たってる)


ーー顔が赤くなるミナト


「どうしよう、どうしたらいい、考えろ!」


(女性耐性ゼロって事を実感させられてるなぁ……)


(ここは外道と思われがちだが、よく考えると実は王道である………)


(当たってる事に気付いてない設定でいこう‼︎)


「あと、さっきの衝撃はなんだ?上に誰か……スズカか?


ーーローブのフードを取る


(さっきはよく見てなかったけど、改めて見るとこの子すごく可愛いな)


ーー眠っているスズカを見つめる


「スズカってローブでよく見えなかったけど、白髪だったんだ。ん?…でも、白髪と言うよりまとまると薄い淡いピンクのようにも見えるな……」


「それどころじゃなかった、この状況をどうするかだな」


「例えるなら、半熟とかじゃなくてガチ茹でされたパサパサの茹で卵を一口で食べて手元に水がない時くらいやばい状況だな……」


「いや、この例えは違うな……例えてるだけって感じがして、面白さに欠ける、関西人としての誇りを捨てるところだったよ、危ない危ない、ふぅ………」


「じゃなくて!こんな事に頭フル回転せてる場合じぁないよなぁ……」


「こういう状況ってのは、先に起きた人がしれっと、どうにかするというパターンが王道……とも思ったけど、俺が動いて、全員起きて、なにこれ?ってなるのもそれはそれでヤバそう……………」


「よし!なんかめんどくさい事になりそうだし、いっそ少しこの状況を満喫するか」


(色々、大変な事になったっていうのに、この瞬きをするこの数秒この一瞬さえ良ければどうでもいいと思う、面倒くさがりな自分が情けないなと思いつつ…)


ーーミナトは再び眠りにつく

子供の頃よく蟹歩きを蟹をイメージしてした事があると思うんですけど、大人になってからやった事って無いなぁ〜って急に思いました。


なので、大人になってからしっかり蟹をイメージして蟹歩きをしたと言う人がいたらそのエピソードと共に連絡下さい(真剣) 待ってますw


誤字脱字報告あればお願いします。

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