妖精はずっと幸せでいたい
一応、『妖精と恋』の続きになっています。
どうぞごゆっくりお楽しみください。
フェナリ・ナウト視点
歌の妖精が人間をすきになったのは、予想外だけれど素敵な歌を心を込めて歌えるようになるはずね。
でも、あの子が恋した人間が死んだら悲しい歌しか歌えなくなるかもしれないわ。
それは嫌だから、あの人間を守りましょう。
…あれ?
妖精がすきになった人間が病気の神の実験体だわ?
まぁいいか、(諦め)もう悲しい歌しか歌えなくなる感じで決定ね。
はぁ
あ!いやまだ可能性があるわ。
記憶を残して妖精に転生させればいいのよ!
これこそ完璧な計画だわ!
わたしってば天才ね!
失敗してしまったわ。
人間には転生と言う発想が無いようね。
次は…
そうよ!
一つ目の世界の妖精の記憶を入れたらいいわ。
その後、妖精に転生させることをあの子に提案するのよ!
ふっふっふっ〜
フェアリ・ナウト
《かわいそ〜に〜でも勝手に治すと怒られちゃうから〜あ、そうだ〜》
思いだしたの、シングは、死んで行ったの、わたしをおいていったの
《シングだっけ〜?妖精に転生させれば〜?》
それは良い案ですね…
《でしょ〜?死んだら転生させるね〜》
ーーーーーーーーーー
一週間後
《転生させるね〜できたよ〜じゃ〜ね〜》
「僕は死んだんじゃなかったけ?」
妖精になったシングなの
妖精になっても見た目ほとんど変わらないの
そしてずっとずっと幸せに暮らし続けましたとさ
おしまい?
ねぇ、これでいいよね?
このままで
このしあわせな
せかいにきれつは
いらないよね?
そのままでそのままで
ねがうねがう
だから歌うの
すべてが明るい世界にはできなかったけれど…
少しでもあの子の未来が明るいならばそれでいいの。