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おじいさんの杖。

作者: にしだはるな


静かな時が過ぎて行く。


大切なひとを連れていく。



時間よ、どうか、ひとりにしないで。。。

おじいさんの杖



あるところに、 いつも、木の杖を、ついて、 ゆっくりと、 歩く、 おじいさんがいました。


その杖は、 おじいさんの大切な、 おばあさんとの、 思い出の杖でした。。。


おばあさんが、 死に際に、 おじいさんに、渡した、 その杖には、 いつまでも、共に歩みたい。 そんな、 願いが託されていました。。。


杖は、 おばあさんと、おじいさんの、 お別れを、 しっかりと、見ていました。。。


その、ココロに、刻みつけていました。


僕が、おばあさんの願いを守るんだ。


おじいさんの手は、 いつまでも、 おばあさんの、手を繋いだまんまでした。


お別れをした後も。。。


杖は、 おばあさんのかわりに、 おじいさんと、歩みました。。。


カツカツカツカツ。。。


ゆっくりとした、てんぽで、 毎日を、刻みました。


おじいさんは、 おばあさんと歩いた道を、 毎日、歩きました。


まるで、 その先に、おばあさんが、 待っているみたいに。。。


優しい顔をして。


ある日、 おじいさんが、病に倒れ、 杖は、共に歩めなくなりました。


おじいさんが、いなくなり、 杖は、 ひとり、思い出の中、彷徨いました。


僕も、 連れてってよ、 おじいさん。。。


何十年も、時が、過ぎて、 杖は、腐り、土になりました。。。


おかえり。


杖は、 光の中で、 おじいさんと、おばあさんに、 迎えられました。。。


杖は、 溜め込んだ、なみだを、 ボタボタ落としました。


おじいさんのとなりには、 優しい笑顔の、 おばあさんがいました。。。


いつまでも、共に歩みたい。


みんなの願いは、 空まで続いたのでした。。。


ーーーえんどーーー


さよなら、は、またね、



そうゆう言葉の繋がりなんです。

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