第十章【3】
あの牢屋のような部屋で、ショウと再会してから、どれくらい月日がたっただろう……
一週間から十日くらいだろうか?
手首の傷が酷かった為か、ワタシは、しばらくの間、客の相手をさせられることなく、ずっと部屋の中に閉じ込められていた。
しかし、傷の具合が良くなってからも、ワタシが、外に呼び出されることはなかった。
相変わらず、ワンさんは、身の回りの世話をしてくれていた。
薬も渡されていたが、いつも飲まされていた錠剤の一つが、減らされていた。
ショウの一件があってから、ワタシの待遇が再び変わったのは明らかだった。
あの男は、毎日、定期的に巡回にやってきたが、ドアを開けて中を覗くだけになった。
毎日持っていたカルテのようなものも、持っていなかった。
それでも、あの男が覗きにくるたびにワタシは、ショウの安否を尋ね続けた。
男は、まったく意に介さず目を合わせるのもわずらわしそうに早々に立ち去るようになった。
毎日しつこく食い下がるワタシに、男は、ショウが無事だとだけ面倒くさそうに伝えた。
あと、変化といえば、ひとときだけ、このワタシの閉じ込められているところが随分と騒がしくなったことだろうか……
同じ階の恐らく一番ワタシのところから遠い部屋にワタシと同じような立場の女性が、連れてこられたようだった。
今まで何度も他の女性の気配があったことはあった。
しかし、これほどあからさまに日々泣き声や叫び声がしたことはなかった。
どれくらいそういう状態が続いただろう。
しばらくして、そのような声はピタリとしなくなった。
女性が他に移されたのか、あるいはワタシがそうであったように、何をしても無駄であると悟ったのかは、知る由もなかった。




