第八章【9】
客は、本当に、お金持ちばかりのようだった。
待遇が変わってからは、外国人の客も、頻繁に相手をさせられるようになった。
とは、いっても、そのすべてが、アジア人で日本語を話さないだけで、容姿は、日本人と、変わりなかった。
そして、日本語を話せない客のほうが、がさつで、乱暴で、高圧的だった。
彼らも、例外なく大金持ちで、ひょっとしたら、日本人以上に、資産家らしかった。
着ているスーツや、無造作に机に置かれた腕時計が、超のつく高級品だった。
そして、皆、一様に、欲望むき出しで、何のためらいもなく、心から、ワタシを楽しんでいた。
ここは、どういう場所で、ワタシは、なにをしても良いオンナなのだということを、よく心得ているようだった。
めちゃくちゃに服を裂き、欲望のおもむくままにワタシを犯し、そして、本当にすっきりして部屋から出てゆく。
お金がふんだんにあるがゆえに、あらゆる快楽を極めてきた結果、こういうところでしか、興奮出来なくなったのか?
あるいは、ヒトをヒトとも思わない人間じゃないと、他人より多くのお金を稼ぐということは、できないのか?
どちらにしても、ヘドがでるほど、不快だった。
家庭では、猫なで声で、子供を抱きかかえ、何事もなかったかのように奥さんと、一緒の部屋で、眠るのだろう……
……本当に、ヘドが出る。
すべての金持ちが、こうではないだろうが、それにしても、そのような人間が、多すぎる。
次から次へと新しい客が現れ、ワタシをもてあそんでは、消えていった。




