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第二章【1】
約束した時間に待ち合わせの場所で待っていると、真っ赤な車が走っているのが目に入ってきた。
写メで見たあのスポーツカーだった。
左側の窓が音もなく開いて、写メよりも、数十倍イケメンなオトコが私の名を呼んだ。
ワタシの顔を覗き込むように、凝視している……
「あ……は、はい…」
ワタシは、小さく返事し、そして、さらに小さく頷いた。
ショウの瞳に魅入られて、みるみる顔が赤くなってくる。
『イケメンすぎるよぉ~そんなに見つめないでほしいよぉ……』
ワタシは、そんなことを思いながら、促されるまま、ショウの車の助手席に乗り込んだ。
車は、左ハンドル車だった!!
どうりで、ワタシがみたことのない車なはずだ。