第六章【4】
ワタシは、2人の男に両腕を抱えられ、シャワーを浴びせられていた。
仮面の男の相手が終わったあと、無理矢理に、この部屋に連れてこられた。
男のひとりが乱暴に蛇口をひねる。
一瞬、熱いお湯にビクリと身体が反応する。
たちまち、辺りが湯気で真っ白になった。
長細い部屋は、白のタイル張りで、天井も高かった。
この部屋にも、窓はなかった。
壁のタイルは、少し黄色く変色しており、それほど新しい施設ではないようだった。
部屋には、パイプがむき出しとなった粗末なシャワー設備が4箇所ほどあった。
そして、それらは、個々に、ぐるりをカーテンレールで囲まれていた。
しかし、レールは、あるものの、肝心のカーテンは、なかった。
そのせいか、部屋は、やけに無機的で殺伐と感じられた。
ワタシは、2人の男に両手を抱えられ、一番奥にあるシャワーで、文字通り、身体を洗浄されていた。
男は、シャンプーを掴み、ワタシの髪の毛にのたくると、乱雑に擦り始めた。
髪が絡まって激痛が走る。
さっき、ずいぶん、髪の毛を引っ張られたので、頭皮のどこかに傷でもあるのかもしれない。
シャンプーがしみてヒリヒリと痛い。
「じ、自分でしますから、止めて下さい」
「おお……まだ、喋れる元気があるのか?」
男は、驚いた風に、手を離した。
視線を腕に向け、そして、いやらしい笑みを浮かべた。
「しかし、いい身体してんな」
そういって、乳房を執拗に揉みしだきだした。
そして、もう一人の男も、それに、続く……
ワタシは、その手を押し払うでもなく、黙々と髪を洗った。
涙が滲んできたようだったが、シャワーの熱湯のせいで、自分でも泣いているのかどうか、分からなかった。




