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第一章

【Prologue】


『ゼゥ………


ゼゥ……


アダ……、ンガッタォ。


ガンダ…ダラディ…レデボ、


ンガッテエテキダォ…………』


【第一章】


バイトを辞めたのは、あの糞店長のせいだ。

つーか、お店自体、ありえないくらいウザく、かったるかった。


なんだか、ムシャクシャしていたし暇だった。


これが、私が、エンジョコウサイを始めた理由かもしれない。

いや、最初は、エンコウなんて実際思ってもいなかった……

ただ、楽しく暇をつぶせて、なんとなくえっちな気持ちが満たされたらいいと……

そう思っていた。


題名:誰か、遊びませんか?


本文:19歳のフリーターです。つか、バイト辞めてちょ~ヒマなんですけど……

誰か、優しい方、遊んでください。




そっち系の掲示板にメッセージを書いたら、数分のうちに返信が溢れた。


その中から、2、3通メールを返し、何度か交換して、気が合いそうな男性と近くの駅で待ち合わせる。


居酒屋で食事して、カクテルを飲み、気分が良くなったところで、ラブホに向う。

シャワーを浴びて、セックスし、最後に金をもらう。


もっとも、最初は、お金なんて、まったくもらうつもりなんてなかった。

ただ、初めて逢ったオトコが、フリーターじゃ大変だろうと、お金をテーブルの上に置いていったのだ。

なんか、凄くあっけなかった。

つうか、むしろ、気持ちよくさせてもらってオマケにお金までもらえるなんて、悪い気さえしたのだ。

お金儲けって、なんて簡単なんだろうと思った。


『らくしょ~じゃん』


私は、このとき、すごく上機嫌だった。

実際、バイトで糞店長から嫌味を言われながら給与明細を渡されるより、数百倍ナイスだ☆


それから、私は、出逢ったオトコに上手くお金を出させるスキルを身につけた。

時には、すげ~きちゃないオヤジなんかも来たが、そんな時は、速攻でばっくれた。

2、3回メールをスルーしたら、それで向こうも諦めてくれた。


それに、出逢った男性は、みんな私のことを美人だと言ってくれた。

可愛いとか美人とか言われて、嫌な気になる子なんていないしぃ……


ママは、大嫌いだけど、こればかりは、感謝している。

だって、他の子よりも美人に生んでくれたんだもの。

こういうことは、素直に感謝しなきゃだよね。




なんだか、あくせくとバイトしていた頃よりも、時間が出来て、しかも、リッチになった。




ショウと出逢ったのは、ちょうど、そんな時だった。

やっぱり、そっち系のサイトだ。


でも、ショウは、他のどのようなオトコとも違っていた。




題名:今夜は、満月ですよ。


本文:僕の車で、ドライブしませんか?

秘密の場所、知ってるんです。

そこから見られる月夜の街の景色は、本当に美しいですよ。




メールには、画像ファイルが付いていた。


ワタシが、いままでに見たことのない真っ赤なカッコいいスポーツカーの前で、長身で、超イケメンな25歳くらいのオトコが、微笑を浮かべて立っている写メだった。

まるで、どこかの男性ファッション誌の一面広告を切り抜いたかのようだった。


めちゃめちゃヤバイ。


今まで、返信に写真を添付してきたオトコなんていなかった……

こちらの写メは、要求するくせに、自分の写メは、こちらが要求してもよこさないということがほとんどだった。


ショウは、明らかに違っていた!!




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