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第1章ベルの指輪1

「なーなーなー、波木、また『怪盗ナガレ』が宝石を盗んだんだって」

「ふーん・・・・」

こんなことには、興味がない・・・・というわけでもない。

昨日の仕事で、寝不足なんだ。

実は、水橋 波木(11)は、普通の小学6年生にも見えるが、本職は、この僕の親友、栗本 光也(11)が言っている『怪盗ナガレ』なんだ。

お父さんは、世界中でも活躍している怪盗。お母さんは、世界中で有名な大金持ち。そして僕は、この大金持ちの軍団にかこまれている学校、聖フランシス学園初等部に通っている。僕の仕事は、まず、予告状を警察に送り、そして当日に盗み出す、という仕事。盗んだものは、恵まれない人たちにプレゼントしている。

昨日は、世界中で有名な大富豪の家で、『幻のパール』を盗んだんだ。それが、深夜2時。クタクタだ・・・・

「おーい、大丈夫か?お前、もしかして昨日の宿題をやるの忘れて今日の朝したんじゃないか?それか寝坊したとか・・・・」

「あっ!忘れた!宿題するの!やべ・・・・もし、忘れましたって言ったら・・・・山神先生に怒られちゃうよ・・・・」

キーンコーンカーンコーン

「あっ!授業開始のベル!早く行かなきゃ!」



結局、山神先生に怒られた・・・・



〜放課後〜


「結局、怒られちゃったね。」

「まあ、しかたねぇし。山神先生のやつ、ちょ−怖いじゃん。」

「まあ、しかたないからね。」

「それより、見たか?クラスの女子。怪盗ナガレに、幻のパールを盗まれたって泣いていたぜ。」

「そ、そうだね。」

「しかし、怪盗ナガレもひどいことしたな。」

「えっ、何がひどいんだよ。恵まれない人たちにプレゼントしちゃ。」

「わ、わかったよ。あ、あのな、ひとつ聞いていいか?お、お前もしかして・・・・・」

(ギクッ)

「お前もしかして、怪盗ナガレファンクラブに入っていたりする?」

「そ、そんなわけないじゃん。」

「そうだよな・・・・あっ、むかえの車だ!じゃあな、波木!」

「うん、じゃあね、光也!」



さあて、今度の計画をねらないとな。


『さあ、ただいま日本に到着したのは、新しく、美術館を建てることになった栗本 健一氏の自慢のコレクション 〜ベルの指輪〜 です。

金額は、約50億とされるものだそうです。さっそく、健一氏のインタビューをしましょう。


このベルの指輪をどうしてアメリカのお宅から日本に持ってきたのですか?


『いや、日本に来たらぜひ皆さんに見せてあげたいと思っていたんです。』


『怪盗ナガレに盗まれる心配はありませんか?』


『何、たいした事ないですよ。もし来たとしても、捕まえてみせます。

怪盗ナガレに告ぐ、私の家へ来て、ベルの指輪を盗んでみなさい。まあ、盗めるものならばだがね。君が来ても、私の家のボディーガードかなわない。これは、私からの挑戦状だ。』



プチッ


おもしろそうなことになってきた。盗めるもんなら盗んでみろ?じゃあ、盗んであげるよ。でも、栗本 健一って確か、光也のおじいさんだったよな。まあ、いいや。恵まれない人たちのためには親友を裏切ってもしかたがない。

怪盗ナガレこと波木は、ひそかにまた新たな計画を立てていた。


〜親愛なる警察の諸君


昨日のテレビ、見たよ。というわけで、3日後にお宝『ベルの指輪』をとりに行く。

僕のパフォーマンスを楽しみにしていてくれたまえ。


                          怪盗ナガレ〜


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