第18話 いつものように、ふたりで。
「伯人ー、おはよ。……昨日、琴葉さんとどうだった?」
翌日。
起きぬけにやってきた未姫。
彼女にはまだ、ことの顛末を伝えて居なかった。
「琴葉と付き合うことになった……、なんかゴメンな……」
「謝らないでよー! 惨めになっちゃうからさ。まっ、琴葉さんに振られたら、アタシが慰めてあげるから」
「ハハッ……、そうならないように気をつけるよ……」
「──そう言えば、近藤先輩……」
「琴葉がキチンと振ったよ……、ただ、表面的には、先輩が振った形にしたらしいけど」
琴葉が振ったとなると、学園一の美少女である彼女によくない火種が生じる可能性があるのだろう。
「──ま、あたしはもう、先行くわ。琴葉さんに見られたら大変だしね」
「……お気遣いどうも」
「じゃっ」
未姫が走っていくのを見送ると、背後に気配を感じた。
「……あ、」
振り返ると、琴葉のすずしげな顔。
「おはようございます、伯人さん」
「お、おはよう……、見てた?」
「なにをですか」
目が据わってる。怖……、、
「じゃ、じゃあ行くか」
「ですね」
進みはじめるふたりの足元。
指先がどちらともなく絡まり……、
まるでいつも普段からそうしていたかのように、学校へとふたり、並んで歩いて行くのだった。
end.




