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セカンドエンド  作者: 米西 ことる
第4章 忘却の彼方
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教団

 後日、智也は朝霧さんに呼び出されて探偵事務所へ向かった。


どうやらグリフィンの記憶の解析が終わったようで、その内容について教えてもらうのだ。


事務所の扉を開き、挨拶した。

「おはようございます」


扉を開けた瞬間、目に入ったのは乱雑に積み上げられた本の山だった。


「あ、おはよう智也くん」と朝霧が軽快に言った。


「どうしたんですか、これ!?」智也は尋ねた。


「ああ、これは全部グリフィンの屋敷にあった本だよ。深淵教団の内容とかもあるから、整理していてね」と朝霧は言った。


「こんなに沢山......手伝いましょうか?」


「ああ大丈夫。あと二冊で終わるから」と朝霧は言った。


 グリフィンと戦ってから数日だと言うのに、数百はありそうな本をほぼ全て読み終えたと言う朝霧に智也は驚いた。


「すごいですね......こんなに沢山の本を読み切るなんて......」


「私は本を読むのが好きだから、このくらいならパッと見れるよ」と朝霧は言った。




 朝霧は澄ました顔のまま凄まじい速度で二冊の本を読み切ると本を閉じて立ち上がった。


「さて、グリフィンの記憶の解析をしたから、そのことについて話そうか」朝霧は言った。


「お願いします」智也は真剣な表情で言った。





朝霧が言った。

「まず、深淵教団の内情についてだけど、つい先日『使徒の目』のうち二人が殺されたらしい」


「殺された? 誰にですか?」


「グリフィンの記憶では"青い狼の怪物"に殺されたと聞かされていた」


「青い狼......! まさか、あれが......!」智也は純也を狙っていた青い狼の怪物だと思った。


「私も智也くんが話してくれた時空の神の眷属だと思う。ただ、どうして純也くんから突然、標的が深淵教団に変わったのかが気になっててね、何か心当たりとかはある?」と朝霧は尋ねた。


「......わからないです。ただ、あの狼は、何かを憎んでいました。深淵教団に何か恨みがあるのかもしれません」と智也は言った。


「なるほど......とは言え、純也くんを狙ったり、敵対組織の幹部を狙ったりと、標的がよくわからないね」と朝霧は言った。



(狼の怪物......次元の神の眷属だと言うことは確実だと思うけど......紗由理さんの言っていた蒼白、虹、"青"に分かれた眷属と何か関係があるのかも)と智也は思った。



朝霧が言った。

「あと、グリフィンの記憶を解析して、深淵教団が大規模なテロを実行しようとしているとわかった」


「テロ......」


朝霧は非常に真剣な表情で智也に語った。

「日付は2022年12月25日、クリスマスの夜。場所はイギリスの首都ロンドン。そこで奴らは"魔人の復活"によって大量虐殺を計画している」


「ロンドン......!」


智也はそのテロ計画こそ【霧の都事件】だと確信した。


(そうか、『霧の都事件』は深淵教団が起こしていたのか......あの教団は本当にろくなことをしない......)智也は強く思った。



 その他にも深淵教団に関する様々な内容を聞いた。


『使徒の目』は一席は常に空席なため残りは六名。


その中にはグリフィンの兄もいる。



また、"魔人復活"に関してはゴブリンの集落にいた魔人の力を完全復活させる計画だったが、魔人はファングが討ち倒したため計画は破綻している。


しかし、別プランがあるようで、"亜人を集めて"儀式を行うことで復活させることも可能のようだ。



「亜人を集められたら魔人が復活する可能性があるということですよね?」と智也は尋ねた。


「そうだね。とは言え、亜人はほとんど滅びている。ゴブリンは繁殖力が強いからまだ残っていたけど、その他の亜人は発見するのも困難だろう」と朝霧は言った。


「......だとしても、警戒は重要ですね。ところで、深淵教団の本拠地の場所とかってわかりましたか?」と智也は尋ねた。


「残念ながら、それはわからなかったよ......一応、深淵教団に繋がるゲートキーは発見したのだけど、既に使えなくなっていた。その他、拠点に関する情報は一切ない。まるで"こうなることを予期していた"ようだ」朝霧は言った。


「......予期していた、ですか......教団はかなり厄介みたいですね」と智也は言った。


「そうだね......」


朝霧は立ち上がり、窓の方を向いて後ろで手を組んだ。彼女の表情は見えないが、手を見てみると、どこか怒りの感情が感じられた。



朝霧は智也の方を振り返った。

「.......少し、昔の話をしてもいいかな?」


彼女の顔はどこか悲しかった。

智也はその表情を見て聞くべきだと感じた。


「はい。聴かせてください」


「......ありがとう。なら、話させてもらうね。あれはそう......百年前の話だ」


朝霧は昔の話を語り始めた。

一番最初の弟子【グレイスト・リースト】そして、その別れの話を──



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