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セカンドエンド  作者: 米西 ことる
第3章 狂気の月と蒼い星
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白い獣

最後まで読んでいってください

 宇佐寺の頭部目掛けて放たれた弾丸は、宇佐寺の頭を貫通した。


 宇佐寺はどさりと力なく倒れ、その頭には穴が空いていた。


ウィンダーは宇佐寺が確実に死んでいるのを確認するため、さらに心臓や首、肺などの急所に弾丸を撃ち込んだ。

そして心音や呼吸の有無を確認してからゲートを開いてその場を立ち去った──



◇◇◆◆◇◇


ウィンダーが立ち去った後、老人達も村へ戻っていき、その場には静寂だけが残った......と思われていたが、茂みからガサゴソと音が聞こえた。


 すると、茂みの中から一匹の兎が飛び出した。


「あぶねえ、死んだかと思ったじゃねえか!」その兎から発せられた声は宇佐寺のものだった。


 宇佐寺はウィンダーの存在に気づいてから銃弾が放たれる刹那の間に兎に変身することでそれを避け、そのことがバレないようそこらの石ころを宇佐寺の姿に変身させたのだ。


年季の入った彼だからこそ出来る、死を偽装する神業かみわざだ。


 その時、朝陽あさひが昇り、辺りが明るくなった。


「もう日が昇って来ちまった」宇佐寺は智也が来るまでしばらく休むことにした──



◇◇◆◆◇◇


 一方で、智也はあまり眠れなかった。

ただ体を休めることは出来たので、朝の五時くらいには宇佐寺のいる亜様村へ向かった。


智也が亜様村へ行く前に宇佐寺へメールを送った。


すると返信がすぐに返って来て「やってもらいたい事がある」と送られて来た。


智也はそれが気になり早速、宇佐寺と合流した。


「おお、智也! やっと来たか!」と宇佐寺が大きめの声で言った。


「はい......! それで、何をやれば良いんですか?」と智也は尋ねた。



 宇佐寺は今朝、自分が撃たれた小屋の近くに智也を案内し、そこで何があったかを話した。


 ちなみにだが、宇佐寺の偽死体はすでに消えている。


そして、宇佐寺は智也に『ゲートを繋げた位置の解析』を頼んだ。

ゲートの術式は使用後一日程度であれば痕跡が残るため、ゲートで繋いだ空間の位置がわかる。


 宇佐寺は『空門ゲート』を使えない自分の代わりに、それを使える智也に解析を頼んだのだ。



 智也はそれを了承すると早速作業に取り掛かった。そして二時間ほど経った頃、智也はゲートの開席に成功した。


ちょうどその時、朝霧も亜様村へ戻って来た。


 智也たちは三人で集まり情報共有をすることにした。


まず初めに朝霧が話した。

魔導具やそれに使用する霊媒のこと、空間が削れたことと、そして教団の人間が死んだ後に霧散したことを全て話した。


 話を聞いた後に智也が言った。

「その空間が球状に削れる現象って、もしかして亜様村ここの森で見つけた奇妙な窪みと同じかもしれませんね」


朝霧もそれに頷いた。

「私もその可能性が高いと思っている。最も、どうしてあんな場所でやったのかは、わからないが......」


 智也たちは一度、窪みの場所へ移動した。


 再度、辺りを調査してみると、消えかけていたが大勢の人間の"足跡"が亜様村から続いていた。足跡がまだ残っているということはまだそれほど日は経っていないのだろう


「この足跡、この窪みのある場所に集まっていますよね.....?」と智也は恐る恐る言った。


朝霧は答えた。

「ああ、間違いない」


 大勢の足跡の数と、窪みの大きさからして、もしこの場所に大勢の村人たちが集まっていて、空間を削り取る現象に巻き込まれていたとしたら......と智也は嫌な想像をしてしまった。


宇佐寺も同じような想像をしたようで、困惑した様子で言った。

「仮にこの場所で村人が大勢死んでいたとしたら、どうにもあの村人たちは落ち着きすぎている。不審なんてもんじゃねえ」


 確かに、聞き込みをした時も行方不明者が沢山でたとか、そういう噂を聞いてもおかしくないはずだが、そう言った話は一切聞かなかった。


 現状、ここで何が起きて、村人たちがどうしてそのことを気にしていないのかはわからないが情報集めれば全容もわかる。


智也たちは再び二手に別れた。

朝霧はウィンダーの繋いだゲートの場所へ行き、智也と宇佐寺は亜様神社へ向かった──


◇◇◆◆◇◇


 亜様神社に向かった二人。今日はガタイの良い宇佐寺がついて来ているからか、老人達は何も「出ていけ」と言って来なかった。


二人が亜様神社へ着くと、そこには若い神主がいた。しかし以前と様子が違い、来るのがわかっていたかのように、僕たちのことを待ち構えていた様子だ。


 若い神主は言った。

「来るのはわかっていました。やっぱり、あんな嘘じゃまるわかりでしたね......でも、僕も取引をした身、引き下がりはしませんよ。例え相手が魔術師であっても」

 

 若い神主がそう言うと、彼が身につけていた白い勾玉まがたまが輝き出した。宇佐寺はその光に既視感があった。


 まばゆく発光する勾玉が宙に浮いた。すると光が二つに分かれ、二つの光が地上に降りた。


一つの光は巨大なヘビのような姿となり、もう一つの光は巨大なヘビと同じくらいの大きさの虎の姿になった。


 その二体の動物の体はまるで白い鉱石のようで、薄く発光している。目はどちらも金色で、獲物を見るような目でこちらをにらんでいる。


 戦闘が始まった──


読んでいただきありがとうございます。

そろそろ謎解きパートも終わるので、頑張ってください。

二章初めの流れよりは、上手く出来たかなと個人的には思ってたり...

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