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セカンドエンド  作者: 米西 ことる
第2章 異常な日々
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救世団の長

楽しんでいただけると嬉しいです。

 以前、智也が朝霧から教わった三柱の神のうち【深淵の神(オキュラス)】と呼ばれる神は"精神に干渉する"神性を持つということを記憶していた智也は初めにその資料を見てみた。


 しかし、資料に書いてある内容は非常に難解なもので時間がかかりそうだった。そこで、智也は紗由理と協力して作業分担をして少しずつ読み進めていった。



 そこで分かったことは【深淵の神(オキュラス)】は精神といっても記憶や人格といったものに干渉する神であり、契約した時に得られる魔法に体を乗っ取るようなものは書かれていなかった。


ただ"記憶を覗く"ことや"他者を操る"魔法を得られるという記述は見つけた。


 また大規模なカルトが存在するらしく、以前にも神の召喚未遂を起こしたとあったので、このカルトが未来で起こる【第三の厄災】に関係している可能性は高いも智也は考えた。




 他に体を乗っ取っとるような魔法を与える神がいないかと調べていると、ある一柱の神の情報があった。


 それは【魂の神(プシューケー)】と呼ばれる神のもので、他者の肉体を乗っ取る魔法を与える神と書かれていた。


しかし、その神と契約した者は"瞳が紫色に変わる"という記述があり、智慧の魔女の瞳は"あか"であったため、これも違うようだ。



結局、体を乗っ取る神についてはよくわからなかったので、智也は第三の厄災の元凶になる可能性のある神である【記録を映す神(アカシック)】について調べることにした。


 智也はまず紗由理にその神について知っているか尋ねてみた。


 幸運なことに、紗由理はその神について詳しく知っていたようなので色々と話をしてくれた。


記録を映す神(アカシック)】は次元の神の持つあらゆる情報を映し出す存在とされ、その無限に等しい情報の一旦に触れただけでも人間の脳はその情報量に耐えきれず焼き切れるという仮説がある。実際見たものはいない(いても死んでいる)ため仮説の域は出ないが、未来で起こる出来事を考えてもこの神が未来で現れる可能性は十分あると言えるだろう。



また、紗由理は黒戸神社の【時空門伝説】についても調べていたようで、そこに出てくる未来人はその神の存在についての書物を残していたそうだ。


「彼の神は記録を映す。宇宙を映す。見ることは許されない。そして彼の神はいずれ『無』を導き、万物はそこへかえるだろう」──



「なんだか、よくわからない内容ですね」と智也は言った。


「まあね。でも、なぜか興味を惹かれるんだ」と紗由理は言った。


その後、もう少し調べてみたが、今知っていること以上の情報は得られなかったので智也たちは家に帰ることにした。




──二人が魔術連の中を歩いていると、突然騒がしくなったことに気づいた。


 紗由理が近くにいた魔術師に何かあったのか聞くと、その魔術師は言った。

「つい先程、捕まえた魔術師たちのいる拘束場に侵入者が現れたらしい。相手は一人らしいがどうにも強くて手こずってるから応援に行くんだ」


 拘束場には頭のおかしな魔術師、魔法使いが多く拘束されており、外界に出ないように隔離されている。朝霧の話では捕らえた凶悪な魔術師たちは魔術の材料に使われたり実験に使われるなどと怖い話も聞いている。


 紗由理はこの状況が危険だと考え、智也に『はやく帰ろう』と言った。


しかし智也はそれを断った。

「......すいません、僕はこの人と一緒に拘束場に行きます」


「ダメだ。危険だよ!」と紗由理は言った。


「でも、もし危険な魔術師たちが解放されたらそれこそ何をしでかすかわからない。だからこそ、その侵入者を捕まえないと」と智也は言った。


「......ああ、分かった。私もついて行く。早くそこへ向かうよ」と紗由理は少し嫌そうに言った。


「紗由理さんは来なくても......」


「智也くんに何かあったら、私も昏も悲しいのよ。だから何かあったら私が守る」と紗由理は言った。


「すいません......ありがとうございます」


 そして、智也たちは大勢の魔術師のいる部屋へ行き、そこで魔術師たちと共にゲートで拘束場へ移動した──



 拘束場に移動すると、智也たちの前方から足音が聞こえてきた。段々と足音は近づいて来ており、この場の全員に緊張が走った。


やがて、一人の青年が姿を現した。その青年は白色の髪に水色のたくさんの星のような光が浮かぶ金色の瞳を持っており、ロングソードを携えていた。


 そしてその青年の胸元には「Ⅰ」と刻まれたバッジがあった。


(あのバッジ、もしかして......!)智也の疑念はすぐに確信へ変わった。「Ⅰ」の青年の背後から現れたのは、以前、昏を誘拐した「Ⅴ」の男だったからだ。



「おや、たくさん人がいるね。それに......君は"前兆"だろう?」と青年が言った。


 智也は青年を黙って睨みつけた。


「......部下が悪いことをしてしまったね。それはすまない」と言い、青年は頭を下げた。


「......何をしに来たんだ?」と智也は青年に言った。


「Ⅴを連れ戻しに来たんだ。まあ人探しも兼ねていたけどね......」と青年は言った。



 その時、周りの魔術師たちは一斉に攻撃を始めた。




 しかし、刹那せつなにも満たない間に攻撃を仕掛けた魔術師達は全員地面に倒れており、その場に立っていたのは智也と紗由理、そして救世団の者たちだけだった。


 智也は何が起きたのかわからなかった。いつの間にか仲間の魔術師たちが全員やられていたのだ。すると、背後から声がした。咄嗟に振り返るとそこにはあの青年が立っていた。


「自己紹介が遅れたね。私は救世団のリーダー【ノックス=ドーム】君に世界を救う意志があるならば、私たちの元へ来ないか?」


読んでいただきありがとうございます。

もしよろしければブックマークや高評価お願いします。

設定解説

●深淵の神

人間はその神の姿を見ただけで脳機能が停止して死ぬとらいう記録が残されている。

神性は精神(記憶や人格)に干渉するもので、契約者には記憶操作や他者を操る魔法を与える。   以上。

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