表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

27/37

26話 人間、赤星レオヤ その1

 窓から刺す陽光。土日は昼間で寝ているアツトだが、この日は朝8時に目覚めた。布団から出て歯を磨こうとすると、既にルクスとルワは出発の準備をしていた。


「お、アツトくんおはよ! 早速だけど出かけるよ! 馬車の本数、あまり多くないんだから」


「そうですよー。朝ごはんは弁当でも買って馬車の中で食べますよ」


「えっ、あっ、うん! じゃあ行こっか!」


「ってアツトくんそれパジャマのまま! 早く着替えてよ、置いていくよ!」


「ええ、待ってよーーー!」



 そんなこんなで3人はチェックアウトを済ませ、馬車の駅に向かって歩き始めた。相変わらずこの街は栄えており、朝からたくさんの人が歩いている。

 出店でみせで食べ歩きをする人、おそらく働いているであろう人、散歩してる人、遊んでいる人。たくさんの人がこの街で楽しそうに暮らしているのだ。


「それにしてもこの街はすごいなぁ。まるで縁日みたいだ」


「フフフ、すごいでしょ。毎日こんな感じだよ」


「へー。流石、城下町。栄えてるんだな」


「えー、でもアツトくんの家の周りも、結構背が高ーーい建物とかあったと思うけどな」


「あぁ、そうだった!」


 3人は爆笑した。もはや女の子から話しかけられたり、一緒に歩くということに慣れたアツト。この数日間で、彼はかなり成長することができた。人間的にも、勇者のレベル的にも。そんなアツトのことを、ルクスは心の奥でかなり期待していたのだった。



 談笑しながら暫く歩くと駅に到着した。運のいいことにあと5分待てば馬車が到着する。ルクスは3人分の弁当を窓口で買い、ベンチに座って馬車の到着を待っていた、そんな時だった。


「キャッ、押さないでください!」


「オラオラオラァ! もし火山に行くっつーヤツがいるならオレサマが食ってやるー!」


(ど、動機が謎すぎるだろ!)


 アツト達が声のする方を見てみると、そこには牙をむき出しにした人相がいかにも悪いスライムが駅の利用客を攻撃していた。


「うわっ、また面倒なことになりそうだ……」


「よし、私があのスライム追い払います! 喰らいなさい、えい!」


 ルワは矢を5本同時にスライムへと放った。しかし、それもむなしくスライ厶はそれをコマのよように回転して跳ね返してしまったのだ。


「う、ウソでしょ!?」


「ハハハハハ! そんな攻撃効かぬわ、今度はオレサマの番だあああ!」


 スライムがルワに向かって飛びかかってきたその瞬間だった。突然、一線の閃光が突っ走り、スライムを斬りつけたのだ。


「んぐぁ……誰だ、オレサマを攻撃したのはあああ!」


「……オレだ」


 謎の男は兜を脱ぎ、鋭い目つきでスライムを睨みつけた。

 そして、その男は昨日ユウヤ達が見た者と同一人物であったのだ。


「……この人って、まさか!」


「……ニ、ニンゲンだと! それも憑依無しでその実力……」


「オレの名は赤星レオヤ。生きとし生きる命を脅かす魔物は容赦しておけんっ!」


 そう言うとレオヤは剣を構え、スライムに向かって走り出した。

 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ