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真実を知る前に

 

 「本日はよろしくお願いします。」

 「こちらからもよろしく。メーティスさん。」

 

 今回、私がお世話になるのは、1等部隊3人組のみなさんだ。1等探索者は探索者のなかでも上位2%しかいないエリート探索者であり、さらに、新米探索者の約80%が最初の1年で何かしらの理由で探索者を辞めてしまっている。

 

 原因として、死亡率こそ低いものの破産寸前まで追い込まれてしまった人や、ダンジョンで彷徨い精神崩壊してしまった人など様々な人がいる。

 

 「いやー、でも凄いね。アカデミーからの研修で1等部隊同行の許可が貰えるなんて。」

 

 こう話すのはリーダーのシャナさんだ。24歳男性の前衛で銃剣を主武装として戦うそうだ。銃剣と言っても50kg近くある大型で、それを振り回すのだから体付きもそれ相応のはずだが、そうでもない。たぶん、魔力がとんでもなく多いのだろう。


 「そんなことないですよ。私の同期なんて1年でアカデミーを出ちゃって今なんてもう2等探索者になってるんですよ。」


 アカデミーは4年制で1年で迷宮に関しての基礎知識を学ぶ。例えば遭難時の対処方法や、食料、水の管理、確保。また、各層の構成や探索の基本ルート。そして、体力作りなどなどだ。

 

 一年では生徒の約8割近くが留年し、更に翌年留年するのがそこから5割。4年の留年で強制的に上に上がらせられるが、一年時点でやめてしまう人も結構いる。ここまで留年が多いのは、求められる水準がスパルタレベルに高いからだ。


 わかりやすい例で言えば最終試験に3日間歩かなければいけない。アレのせいで私は一年留年させられてしまったが、そんなところを彼は1年で出てしまった。一応、次席の私だが、彼に比べたら私なんてまだまだだ。


 「そいつもしかして、フェイか?あいつ今1等だぞ。たまにパーティー組むし。」 


 「………」


 「あいつ昔からすげーなー。今も相当だが。」


 シャナさんもしかしたら結構適当なんじゃ…。


 「おい。そろそろ今回の作戦概要を話すぞ。」


 こう言ったのはパーティー参謀兼中衛のヘイズさんだ。主武装は槍とクロスボウだ。槍は投げ槍としての運用が多く、群を成していると認識すれば全滅するまで追尾し続けるというとても高度な術式を設定している。


 クロスボウの方は装甲破壊に特化した術式が設定されているらしい。


 「今回の攻略目標は、霊亀マゼランのマゼラン迷宮第8層から派生した新領域の開拓だ。」


 今回の攻略対象であるマゼラン迷宮は、全9層からなる比較的小さめの甲羅内に形成された迷宮だ。しかし、内容は、通常のダンジョンとは違い非常に大きな洞穴の形をしていて、端から端まで80メートルある場所もある。


 緑黄の甲羅に囲まれた迷宮内は非常に暗く、層が進むに連れ、壁づたいにあった足場がさらに小さいものになっていく。そして、最終的には1メートルほどの幅になってしまう。


 そのうえ、所々滑りやすい箇所があり、足場から落ちてしまえば高さ10メートル程の崖に落とされる。そして、滑りやすいため、登ることができず復帰も困難となる。









 というのは100年前の話であり、今では第8層までしっかり整備されていて8層には600人ほどが暮らす拠点もある。 


 しかし、整備されているのは、メインルート約5%のみで整備されていない迷路や脇道は前述した通りの光景だ。


 この迷宮は最深部に油田があり、今回の新領域の開拓によって新たな油田の発見が期待されている。マゼランで取れる油は潤滑油として非常に優れており、価値は他の潤滑油とは比べ物にならない。


 出現する原生生物は二足歩行の怪物系が多く、膂力と機動力両方兼ね備えた厄介な敵だ。間違っても狭い足場では戦いたくない。


「今回は前衛2人中衛後衛が1人ずつの構成で進めようと考えている。」


 今はいないが、もう一人の前衛にローラさんという女性がいる。封印術式を専門としているらしく、主武装は鎖と短剣で集団殲滅に優れてているらしい。また、色々な魔術も扱うらしい。


 「今回君の役割は私達のサポートがメインだ。例えば、足場を創ったり、治療をしたりだ。余裕があれば火力支援に回ってもらってもいい。判断は君に任せる。」


 私は主に創生の魔法を扱う。創生の魔法を使える人材はあまりおらず、結構貴重に扱われている。創生の魔法は他の魔法よりも自由に術式を構築することができ、ほぼ全分野において応用が効く。


 また、創生の魔法て作ったものは一定時間で消えるのも特徴だ。


「わかりました。」

 

 私は答える。


「よし、じゃあ明日の6時に出発だ!」


 シャナさんがそうまとめて今日は終わった。


 


 そして、1週間後、新領域は世界の歴史と人々の価値観を変えた。


そうなることはまだ誰も予想していなかった。

 


 

 

  

駄文ですがここまで読んでくださってありがとうございます。一応、書き続けたいと思っています。

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