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査察「後編」

本当に遅れてすいません

橘が吉野の後を追うように駐車場へ向かった際、携帯に着信が入った。画面を見ると警察学校時代の友人であり人事部部長の深沢からであった。

「おぉ!久しぶりじゃねぇか。橘オッサーンになんか用かYO!」

カラカラと笑う向こう側でコピー機やパソコン、固定電話のコールが引っ切り無しに聞こえてくる。

《突然で悪いが、のんびり話すことがあまりできんのでな。実は面倒なことが起きてな。今日そっちにくる来客のことだ。》

その電話の内容に橘は開いた口が塞がらなかった。

「比嘉雅仁だと…。」

この名前に橘はある事件のことを思い出していた。

《気持ちはわかる。だがあの事件の事は考えるのは今、止めにしてくれ。それにお前も歳だから血圧上がるって言われるからな。》

わかっているよ。そう言いたかったがなかなかこの言葉が出なかった。

いや、橘はこの言葉を出したくなかった。

一度、当時の捜査本部であの男をマークしようとしても何かしらの妨害にあって歯がゆい思いをしたからだ。

《吉野にもよろしくなぁ。》

嗚呼と返事をし電話を切るとため息を吐き短い廊下を哀愁を漂わせながらゆっくりと歩いて行った。


その同時刻、警察庁の庁舎内で比嘉と女性秘書が会議をしていた。会議という名の躾だと比嘉は口実している。

「それで、予定通り吉野君は戻るのだね。」

比嘉は女性秘書に両手足を地面につけさせて背中に足を置いてまるで足置きの状態にさせていた。

「そうです。その様に命令させておきましたぁ。」

足置きに飽きた比嘉は今度は、靴を舐める様に強要した。女性秘書は嫌がる素振りをせずむしろ喜んで靴を舐めていた。ある一種の性的快感を女性秘書は感じていたのである。

「榛原君。どうしてこんな風にしたかわかるよね?」

はぁはぁと息をしながら自分が比嘉の一糸纏わぬ姿に興奮したことや小さなミスを取り上げさせ、最後に吉野について侮蔑した事を伝えた。

「わかったなら、それでいいよ。でもね…」

そう言うと女性秘書の長い髪を鷲掴みにし見下しながら殺気のこもった声で耳元で呟いたのだ。

「ユウコチャンノコトヲ、マタ侮辱スルナラバキミノ今後ハナイトオモッタホウガイイヨ。ワタシノユメヲ潰スノデアレバソレナリノギセイガ、必要ダトイウコトヲワスレナイデネ。」

女性秘書は、比嘉のこと言葉で酷く混乱し、さらには顔を青ざめさせた。

「申し訳ありませんでした。」

にこりと比嘉は笑うと鷲掴みにした手を離し左腕の傷のある部分に触れながら窓の外の景色を見入った。

「僕の作った新しい世界(警察)を見せてあげるから、早くプレゼントをきちんと受け取ってほしいなぁ。愛しているよ。ユウコチャン。」


これから始まる不穏に対して吉野はまだ気がつかなかった。

投稿遅れてすいません。

胃腸炎プラスバイトが重なってなかなか投稿できませんでした。

次はきちんと書きます。



吉野レポート

ユウコチャンはどうやらスキーの指導員の資格を持っているらしい。おまけに上級者の中の上級者に与えられるクラウンプライズまで取得しているなんてね。

流石だよ

M.H


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