プレゼント
あなたはベッド派ですか?布団派ですか?
どっちでもいい派ですか?
とある高層ビルの高層階、そこで1人の男が目を覚ました。
「嗚呼、またあの夢か。愛おしい人の泣く顔が浮かぶ夢。どうして泣くの?」
そういうと、男は自分の左頬に流れた涙に軽く触れた。
「俺も悲しいよ。君に会えない悲しみが、苦しみが、胸が張り裂けそうだ。」
そう言うと自分の左腕の黒ずんだあざの中に小さな傷を見た。
その傷をゆっくりと愛おしいそうに右手で触れ、頬擦りをし、唇にあてその傷を舌でハートの形になる様に舐めた。
「これ以上、苦しみたくない。これ以上、君を苦しませたくない。君の苦しみから、悲しみから、痛みから救わないと俺が幸せにしてあげるから絶対に絶対に。優子ちゃん」
再び傷を舐めているとドアの方からノックの音が聞こえ傷を舐めるのをやめ軽く溜息をついた。男はゆっくりの体を起こしドアの方をみた。
「おはようございます。審議官」
黒色のスーツと白のラインの入ったスカート
清楚な振る舞いの女性秘書が手帳に記した日程を読み上げる。
「本日は10時より会議が3件ほどあり、午後からは大野次長との会議があります。」
そう言うと女性秘書は少し顔を赤らめた。
「わかった。10分で準備をしよう。それにしても、そんなに俺のこの格好が可笑しいのか?あまり見ないでくれ。」
「申し訳ございません。そっその」
「一糸纏わない格好で寝ているのが変だと言いたいのか?素直にそういえばいいものを」
「ちっ違います。私はその」
再び溜息を吐くと男は秘書に一度部屋を出る様に催促しベッドから出ていき外の景色を見た。
「この景色を君にも見せてあげたいよ。綺麗な物のみを見せてあげたいなぁ。ねぇ優子ちゃん。俺を見つけてよ。」
男が起きると同じ時刻、歌舞伎町のとある裏路地に1人ニューハーフが犬を連れて散歩していた。
「 最近、ここも物騒よね。 マリリンちゃん」
しかし、ある筋を通ろうとした瞬間犬が唸り声をあげ細い路地に入っていった
「マリリンちゃん、何を見つけたの? えっ」
そのには、コンクリートの壁に打ち付けられた釘に赤いロープが5箇所固定されてそれぞれ、クビ、両手クビ、両足を縛られており右肩から左脇腹にかけられ袈裟斬り状態の老人の死体がそこにいた。
その遺死体の横に血で書かれたメッセージが書かれていた。
「To dear youIt's a small present for you to become happy. Than your sweetheart
(親愛なるあなたへ。幸せになるために君にささやかな贈り物を。君の恋人より)
うわぁぁぁぁぁぁ!!
「用意したプレゼント。受け取ってほしいな。迎えに行くね。優子ちゃん。君の恋人、比嘉雅仁より。」
比嘉雅仁
審議官
吉野の過去を知る
さぁここまでで主要キャラがでました。
一度全員の紹介を書こうか聞くまいかどうしようかなと考えております。
あと、比嘉はとんでもなくヤンデレ設定にしようと考えたおります。
早速事件発生ですよ。