一ヶ月の旅路
初投稿です。
たまたま書いてみた小説を投稿してみました!
面白かったり、何か改善して欲しい点などがありましたら気軽にコメントを下さい。
誤字脱字の方もありましたら、お願いします
~登場人物~
・石川 宗♂
「この物語の主人公であって、余命宣告を受けた本人」
*設定上、両親は亡くなっています。(幼い頃に不慮の事故により。)
・大橋 桜♀
「石川の高校時代からの友達。石川と年は一つ違い。ときどき石川の家に遊びに来る。」
・幸村 香苗
「大橋の友達。親友ともいえる。石川のことは大橋の話で聞く程度で顔は見たことが無く、少し気になっている。」
・橘田 浩二♂
「石川とは会社場で知り合い、今では飲み仲間として仲が深い。彼女募集中らしい。」
・新谷 守♂
「石川を受け持った担当の医者。凄腕の医者でその手は世界にも通用するとか。」
・安藤 幸助♂
「石川の働き先の部長であり、社長。心の広さと優しさからか、部下には慕われている。」
~本編~
「君、もって一ヶ月の命だね」
それはあまりにも突然の出来事だった。
たまたま歩いていたら車に轢かれて。
そんで病院行ったら余命一ヶ月って・・
俺(石川)は真っ先に会社の部長に報告しようとした。
石川「もしもし」
安藤「どうしたね?いつもなら電話なざぁ掛けてこないのに」
石川「実は・・・」
安藤「なんと・・・それは・・・分かった。今からそっちに行くから待ってなさい。」
石川「はい・・・」
それから数分のことだ。安藤がタクシーから飛び降りてきた。
安藤「ほんとに余命・・・」
石川「はい。」
互いに気まずく何も口にできなかった.
安藤「今からどうするね?」
石川「余命のことは忘れて普通に過ごしますよ」
そう。石川は誰よりも病気には強い自信があった。
高校時代にも「病は気から」だとかいって三年間皆勤賞を取ったほどのこと。
そのせいか、今回の余命も「いつもどおり元気で居れば一ヶ月なんざぁ過ぎて普通の暮らしに戻れるさ。」なんて考えていた。
安藤「会社のみんなには・・・」
石川「止めてください。彼ら大袈裟なので・・・」
安藤には、その言葉のあとの笑顔は作り笑顔だと一目で分かるであろうあどけない笑顔で振るまってしまった。
石川「一人にしてもらえます?」
安藤「あぁ、悪いね。自分も仕事に戻らなきゃ」
安藤「このことは内緒にしておくけど、私で良ければいつでも相談には乗るからね」
石川「ありがとうございます。では。」
石川は気を休めるために一旦自宅に。
いつもなら寄って行くはずのコンビニを通り越して、まっすぐ自宅に向かった。
すると玄関前で見覚えのある女性が一人。
石川「また遊びに来たのかよ」
大橋「えへへ・・・来ちゃった」
石川「どんだけ暇人なんだよ」
大橋「暇人じゃないもん。たまたま定休日が石川と同じだけだもん」
石川「(俺は大橋が上の人に頭下げて俺と同じ定休日にしてくれと頼んでるのを知ってるんだよなぁ・・・)」
石川「まぁ・・・今日は帰れ。」
いつもなら「上がってくか」くらいのノリだが今日だけは違う。
「余命一ヶ月」って聞いて落ち着いてもいられないのに大橋と居ると気が動転しそうだからだ。
大橋「なによー冷たいねー」
石川「ごめんな。今日はちょっと・・・」
大橋「ね、ねぇ」
石川「ん?」
大橋「その鞄から出てる紙なに?」
石川「あ、これは・・・」
余命宣告書だとかいう紙だ。
まぁ、簡単に言うと「余命一ヶ月ですよ。」って書いてある紙だ。
大橋「見ーせてっ」
石川「あっ」
ぼーっとしてた。紙を取れられてしまった。
大橋「これって・・・」
石川「・・・」
大橋「給料明細じゃん!!」
石川「へ?」
確かに給料明細だった。ほっとしたのか。してないのか。
大橋「えっ・・・こんなに貰ってるの?」
石川「そんなに多いか?」
大橋「高いよ!ウチのトコの何倍するのよ!」
石川「(さすがに大袈裟じゃ・・・)」
大橋「あれ・・・もう一枚ある・・・」
それは間違いなく余命宣告書であった。
石川「あっ・・・違っ・・・」
大橋「・・・」
大橋は漠然として立ちすくんだ。
大橋「え・・・嘘・・・」
石川「(もう見られたし、正直に話すか)」
石川「実は・・・」
もう紙を見られてしまったからには包み隠さず伝えることに。
大橋「余命・・・一ヶ月・・・」
石川「あぁ。だけど、どうせ俺のことだし一ヶ月過ぎても死にやぁせん・・・よ・・・って」
大橋は号泣してた。手がつけられないくらいに。
まぁ高校時代からの仲だし、辛いのは分からなくない。
石川「・・・俺の家、入るか?」
大橋「・・・うん」
「石川の命。残り一ヶ月。」
――俺はまだ知らなかった。余命一ヶ月の”本当の意味”を。――
どうでしたか?
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先が気になる人は是非コメントを!!
(意見や感想もお待ちしてます!)
好評であれば続編を書きたいと思います!