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ep14:幕間①
どこだ、ここは。
境界がどこにもない空間。身体の感覚はなく、ただ意識だけが浮遊している。
懐かしい声が、思考の海に波紋を広げた。しばらく触れていないあの感覚。風と、土の匂い。
――はぐれ者よ。どこへ行く。
問いかけを受け、闇が落ちる。
わかっている。自由の在り処は。
(自分を知らなければならない。行きたい場所に行けなくなる、その前に)
――はぐれ者よ。何を見る。
声が再び重なる。
そうだ。地と虫の狭間に。
(迎合しなければならない。道を阻むものに、阻まれないために)
――はぐれ者よ。なぜ戦う?
問いが三度繰り返される。それは審判のようでもあった。
その席を、選んだからだ。
(何者かにならなければならない。ただの自分でいるために)
あいつと自分の声が重なる。
魂の道具をもて。それが、仮面となるだろう。
意識はゆっくりと浮上していく。
夢は、終わる。
これで第一章は終了です。ここまで読んでいただきありがとうございます。また、レスポンスも励みになりました。ありがとうございました!二章は隔日更新を予定しています。スナイパーと梟の旅を、引き続きよろしくお願いします。




