第4話 昨日を抜け出した今日
永野優
本作の主人公。
音無紅寧
永野優の彼女で幼馴染。大人びた性格の持ち主。
黒沢海斗
優の幼馴染で親友。いつも優とふざけあっている。
藤宮雫
海斗の一つ下の彼女。紅寧を尊敬している。
「いくらきのうを抜け出したとしても警戒はしとかないと」
喜びつつ警戒心を緩めなかった。その後、学校の準備をして家を出た。そして学校につき下駄箱へ向かった。
「よっ!優、昨日休むなんて珍しいじゃん。サボったの?」
軽く肩を叩きながらちゃかすように言った。
「ちょっと、予定があってな」
「そういえば今日、うちのクラスに転校生来るみたい」
「女子?男子?」
「それはわからないけど、美女が来たら最高。けど、俺の彼女は超えないけど」
転校生の話で盛り上がり教室のドアを開けた。そして自席に着席してチャイムが鳴った。担任の先生が入った。
「授業をする前に転校生を紹介する。入ってきていいよ」
教室のドアを開けて教卓の近くで止まった。
「霜月雪乃です。よろしくお願いします」
(あの子、前ハンカチを拾ってくれた子じゃん)
「永野、手を挙げて」
優は先生に言われた通り手を上げた。
「手を上げた子の隣の席が空いてるでしょ。霜月はそこの席ね」
「わかりました」
指示された席へ向かった。
「永野くんよろしくね」
「うん、よろしく」
笑顔で挨拶された。
「それでは1時間目の授業を始める」
先生はいつも通りの授業を始めた。
(昨日の日を繰り返したようにまたいつかその日を繰り返すのかな?出来れば起きては欲しくはないけど紅寧を守れるように頑張らないと、それとこの能力に関して他人に話さないようにしよう)
優は窓の外をボーと見ながら決心した。そして授業が終わり昼休みになった。
「夏休み、どこのデート行きたい?」
紅寧と優は席を向き合わせてお弁当を食べながら聞いている。
「夢の国がいいな!」
横の席に座って購買のパンを食べている海斗が茶化しながら言っている。
「そこに行けたらダブルデートじゃないですか?」
斜め前の席に座っている雫が言ってる。
「君らに聞いてない」
「けど、行けたら最高じゃね?」
「行きましょうよ、優先輩」
「行こうよ、優」
「紅寧が言うなら行くしかない」
優は少し嬉しそうに言った。そして昼ごはんを食べ終わりチャイムが鳴った。それから時間が経ち6限目のチャイムが鳴った。
「この後、紅寧に勉強を教えてほしい」
「うん、いいよ」
「それ、俺も行ってもいい?テストやばくて」
「そう言いながらいつも学年順位上位じゃん」
「今、雫と点数勝負してるからお願い。まぁそう言いながら雫も来るけど」
「いいけど紅寧も大丈夫?」
「うん、大丈夫」
優達は図書室に向かった。
「紅寧ここがわからないから教えて」
「うん、ここはこの分数を180度で掛けて度数法に直してあげる。そしてそれぞれsin、cos、tanに当てはめてあげる。あとは、三角比に直せば出来るよ」
「さすが紅寧、すっごくわかりやすい」
「そう?ありがとう」
照れを隠そうとしているが隠しきれてない顔をしている。
「ねぇ、雫この2人どう思う?」
「私たちよりイチャイチャしてるよ。逆に羨ましいぐらい」
海斗と雫は顔を寄せ合いながら普通の声で話している。
「それわざとやってる?全部、丸聞こえなんだけど」
「いいや、そんな事はないよ」
そこでタイミングよく最終下校時刻のチャイムが鳴った。
「じゃあ帰るか」
「うん」
帰る準備をしながら席を立った。その後、図書室を出て学校をあとにした。
「夏休み、夢の国以外にどこか行きたくないですか?」
「いいじゃん、プールとかはどう?」
「プールかぁ、だったら海がいいな。紅寧はどこがいい?」
「私も海がいいな」
「じゃあ海に決定か」
「紅寧先輩、今度海行く前水着買いに行きません?私、中学の水着がもう入らなくて」
「いいよ、私もちょうど水着なくて」
「優、俺らも水着買いに行くか」
「じゃあ4人で夏休みに入ってから行くか」
夏休みの予定を立てながら十字路の手前まできた。
「俺と雫は左に行くからまたね」
「また、明日ね優先輩と紅寧先輩」
「うん、じゃあね」
優と紅寧はそのまま真っ直ぐ進んだ。
「来週からのテストは大丈夫そう?」
「今日、紅寧に教えられたから完璧。それと土日挟むから大丈夫」
「そう?じゃあ全教科80点取れたらご褒美あげる」
「ご褒美って何?それ次第だと余裕で頑張れちゃうかも」
「それは秘密。送ってくれてありがとう、また来週ね」
微笑ましい光景で歩き優は紅寧の送り向かいをした。
「ねえ!君、永野くんだよね?ちょっと話があるんだけど、今いい?」
少し驚きながらも後ろに振り返った。
「なんだ霧月さんか、いいよ」




