翔太奪還大作戦
太郎とゴーちゃんは、翔太の居場所を突き止めるため、神田の街を奔走。SNSを漁り、翔太が地元のスケボーパークで仲間とつるんでいることを知る。パークに着くと、キャップを被った翔太がトリックを決め、仲間から「イケてるぜ！」と称賛されている。だが、目にはどこか虚無感が漂う。
「よお、翔太！俺、佐藤太郎、天下統一エージェンシーってとこから来た！」と太郎が声をかけると、翔太は舌打ち。「なんだよ、営業かよ。母ちゃんの店のことなら興味ねえ。和菓子なんてダサいし、俺はここで自由にやってくよ」と一蹴。
ゴーちゃんが「てめえ、ダサいって何！？俺、菊乃屋のどら焼き、子供の頃めっちゃ食ったぞ！神田の誇りだろ！」と食ってかかるが、翔太は「誇り？笑わせんな。チェーンのスイーツに負けて、店潰れるんだよ」と吐き捨てる。
そこへ、家康がゆっくりと現れる。スケボーを持った若者たちが「ジジイ、誰！？」とざわつく中、家康は翔太をじっと見据える。「翔太殿。某は徳川家康、戦国の世を統一した者じゃ。貴殿の目は、戦を捨てた足軽の目だ。されど、心の奥には、菊乃屋の旗を掲げたい炎が見える」
「は！？何だよ、このジジイ！戦国！？ふざけんな！」と翔太が笑うが、家康は動じず続ける。「某も若い頃、織田や武田に追われ、逃げ出したかった。だが、民の笑顔を守るため、旗を掲げ続けた。貴殿の母君は、今も一人で旗を掲げておる。それを、捨てるか？」
翔太は言葉に詰まり、目を逸らす。家康はスケボーを手に取り、「この板、忍びの如く軽やかだな。貴殿の技を、菊乃屋の旗に変えてみせよ」と投げ返す。翔太は「…何！？スケボーが旗！？」と困惑しつつ、どこか心を動かされた様子。
太郎がすかさず畳みかける。「翔太、俺らのキャンペーンで、菊乃屋をバズらせよう！お前のスケボーの技、SNSで流せば若い子絶対食いつく！母ちゃんの店、絶対救えるって！」ゴーちゃんも「だろ！俺も手伝うぜ！神田の仲間、みんなで菊乃屋盛り上げよう！」と拳を上げる。
翔太はしばらく黙り、やがて小さく頷いた。「…わかった。母ちゃんが諦めないなら、俺も一回やってみるよ。けど、失敗したらマジで終わりだからな！」
家康は満足げに頷き、「ふむ。味方は揃った。次は、民の心を掴む戦じゃ」と呟いた。
