あなたはあたしのさいごのねこ
ひさしぶりに、感情で詩を描きました。
おわかれの日まで きちんと
いっしょにいてあげられたのだから
べつに悔いはない
めいっぱいしてあげられたかって考えたら
きりなんてないし あなただって
あたしに ぜんぶ してもらわなきゃ
ちっとも幸せになれないほど
弱い いきものじゃないでしょ
それでも 10年より けっこう長い歳月を
たべものと 安心して眠れる場所には
困らないくらしで すごせたんだから
そんなに悪くはなかったはずだって
あたしのエゴだとしても その線はゆずれないってば
いろいろとルールをきめられては
自由気ままを愛するあなたなのに
好き勝手には やれなかったり
めんどくさい からみかたや
意にそぐわない いじりかたをされて
うんざりする日もあったんだろうけど
なんだかんだで
あなたはあたしに あたまをこすりつけに
きてくれてたんだし
嫌われてなんかなかったよね?
こねこのころは ちっともなついてくれなかったから
けっこう さみしくて くやしかったのに
おとなのねこになってから いつのまにか
あたしのおひざに のりにきてくれるようになったのは
なんだか ふしぎだけど うれしかったな
いっそ 化け猫か ねこまたにでもなっちゃって
いつまでも いっしょにいてくれてもよかったのに
あなたのしっぽはひとつのままで
ふたつにわかれることなんてなくてさ
あたしは そのかわいらしい おしりのつけねを
うらめしく ぐにぐにやってたものだ
これまでも ずっと 大好きだったし
こらからも ずっと 大好きだから
これまでも ずっと こんなきもちをありがとうで
これからも ずっと こんなきもちのままありがとうだよ
だけど こんなふうにだいじなものを
だけど こんなにもだいじなものを
いくつもつくって いくつもだきしめながら
生きていけるほど
あたしは強くも でっかくもない
だから たぶん
あなたはあたしのさいごのねこ
ほかのねこに 心をときめかせたり
ほかのねこに 心をうばわれることが
ひょっとして あったとしても
あいつらは あたしのねこじゃない
きっと おそらく
あなたはあたしのさいごのねこ
これからも ずっと 大好きで
これからも ずっと こんなきもちのまま
あたしはあなたの想い出と生きてくよ
ありがとう♡
何年たっても。