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テーマ詩集:猫

あなたはあたしのさいごのねこ

作者: 歌川 詩季

 ひさしぶりに、感情で詩を描きました。

 おわかれの日まで きちんと

 いっしょにいてあげられたのだから

 べつに悔いはない


 めいっぱいしてあげられたかって考えたら

 きりなんてないし あなただって

 あたしに ぜんぶ してもらわなきゃ

 ちっとも幸せになれないほど

 弱い いきものじゃないでしょ


 それでも 10年より けっこう長い歳月を

 たべものと 安心して眠れる場所には

 困らないくらしで すごせたんだから

 そんなに悪くはなかったはずだって

 あたしのエゴだとしても その線はゆずれないってば



 いろいろとルールをきめられては

 自由気ままを愛するあなたなのに

 好き勝手には やれなかったり


 めんどくさい からみかたや

 意にそぐわない いじりかたをされて

 うんざりする日もあったんだろうけど


 なんだかんだで

 あなたはあたしに あたまをこすりつけに

 きてくれてたんだし

 嫌われてなんかなかったよね?



 こねこのころは ちっともなついてくれなかったから

 けっこう さみしくて くやしかったのに

 おとなのねこになってから いつのまにか

 あたしのおひざに のりにきてくれるようになったのは

 なんだか ふしぎだけど うれしかったな


 いっそ 化け猫か ねこまたにでもなっちゃって

 いつまでも いっしょにいてくれてもよかったのに

 あなたのしっぽはひとつのままで

 ふたつにわかれることなんてなくてさ

 あたしは そのかわいらしい おしりのつけねを

 うらめしく ぐにぐにやってたものだ



 これまでも ずっと 大好きだったし

 こらからも ずっと 大好きだから

 これまでも ずっと こんなきもちをありがとうで

 これからも ずっと こんなきもちのままありがとうだよ


 だけど こんなふうにだいじなものを

 だけど こんなにもだいじなものを

 いくつもつくって いくつもだきしめながら

 生きていけるほど

 あたしは強くも でっかくもない


 だから たぶん

 あなたはあたしのさいごのねこ


 ほかのねこに 心をときめかせたり

 ほかのねこに 心をうばわれることが

 ひょっとして あったとしても

 あいつらは あたしのねこじゃない


 きっと おそらく

 あなたはあたしのさいごのねこ


 これからも ずっと 大好きで

 これからも ずっと こんなきもちのまま

 あたしはあなたの想い出と生きてくよ


 ありがとう♡



挿絵(By みてみん)

 何年たっても。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 猫ちゃんとのお別れ、大切な想い出。 家族であり仲間であり友達……なのかな。大事にしてくださいね! [一言] 優しい詩ですね! 読ませていただき、ありがとうございました。
[良い点]  わかります、というような経験をしていないので。  わかるような気がします、としか言えませんが。  ほかに大事なものを作ってしまうと、申し訳ないような気持ちになってしまったり。  そのこ…
[良い点]  にゃんこ愛が切ないです。  どうしても人より長く生きれないからお別れの日が来てしまうかもしれませんが、離れるのは寂しいです。 [気になる点]  猫飼いたいけど、アレルギーなので動画ばか…
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