表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/77

第二章《終》.――月が堕ちて彼女が嘆く

 

 紅い月。

 紅い月。

 呪いで創られし、紅い月。綺麗で汚い、紅い月。

 あなたは何のために生まれてきたの?

 絶望で塗装された、紅い月。禍々しくもどこか儚い、紅い月。

 穢れた月が、闇夜を照らす。

 禍々しき、紅き光で、黒に塗れた地を照らす。

 紅い月。

 紅い月。

 全てを滅ぼす、終焉の月よ。

 ωを告げる、偽りの月よ。

 あなたを殺せば、世界は救われるのですか……………………。




 ◇◆◇



 歌が聞こえる。

 

 酷く、酷く悲しそうな、歌声。

 そう思っていると、私は、涙を流していた。

 私の、この瞳から。

 悲しい。

 心が、締め付けられる。疼く。

 それでも。

 それでも今は、違う。

 心の事を、気にしている場合じゃない。

 

「あなたは、誰なんですか…………」

 

 私は、自分の目の前にいる自分に、そう聞いた。

 彼女は言う。つまらなそうな表情で言う。


《私?わたしは**》  


「**?それは、……一体、なんですか?」


《**。そのままの意味で。『 』を統べる**にして、*の**。それがわたし》


「*の**?それは、私の事じゃ……」


《そう》


「……貴方は、私と別人?」


《いいえ、違う。貴方が*の**であるように、私もまた*の**。貴方であり、貴方ではない。そして貴方と私はは**の*。》


「意味が、わからないのですが……」


《わかりなさい。直ぐにでも。貴方は大切な事を忘れてしまっている。それは、決して忘れてはいけないと決めた、大切な記憶。だからはやく、思い出しなさい》


「そんな事を言われても……」


《さもなければ、貴方は**に*される》


「…………ぇ?」


《最初はどうか判らないけど、けど結局のところ、貴方は**に*されて終わり。貴方はそこで思い出して、後悔する。後悔して、死ぬ。それで全部終わっちゃう。何もかも》


「……ぇ、ぇと、…………ぇ?」


《あなたはそれほどに、大罪を犯してしまった。だから彼に*されて、終わり。そして彼は狂う。全部台無し。そうなる前に……》






 オモイダセ。



物語の構成上、なんか第二章がすごぉぉぉぉく長くなりそうなので、ここで一区切りです。第三章はアルゼンにて。


すいません、第二章怒涛の後半だよなんて言って、マジすいませんorz

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ