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クライイングサイクリング  作者: 森ノ宮シェリー
1/10

僕の進路は東京都

○都上京のピエロ


未来が訪れた。この僕に、東京行きのチケットが廻ってきたんだ。僕にとって東京に暮らすことは夢だった。そして、東京で一流の起業家になること。これ間違いない。友だちには暗に言われた。「東京?ふふん」「起業家のツテもあるんだ」「僕の事面白いヤツだって言ってくれて」「それ、ピエロじゃないの、意味としては」「え?うーん、まあ、なんとかなるよ」無性に腹が立たなかった。それも又ありかと考えてた。東京に行けるだけ、僕はライバル達より上向いている。例えピエロだったとしても。そういう心積りだった。



○僕の進路は最先端の


僕の起業はEC小売りの卸売り業だ。一般的にいうと最先端のネット百貨店に出品する卸売り業者。そこに出すための商品を取り扱っているのが、僕の個人事業だ。商品を仕入れて、事務所で保管し、ネット百貨店で出品する。そういう最先端のお仕事を僕はしているんだ。いわば、世界のGAFAと一体となった業態。今、一番ホットな個人ワークに、僕は取り組んでいる。



○自転車便に入った初夏

そんな僕が自転車便の副業を始めることになったのは、東京に来て2ヶ月目の夏。何か収入の足しになってほしい。そういう心境だった。本当に手持ちが少なかった。確かに東京に来てすぐは儲からない。さすがにそんなこと知らなかった。仕入れ先が確定していないため、まだ自由に商売が出来ない。そういった不具合を抱えながらの東京での自転車便の仕事。そう。僕はただお金が欲しかった。ただ単純に資金源が足りない状況。そういった欠乏感を感じながらの東京生活がスタートしていた。もう、これはまるで、Crying Cyclingな日常だった。泣きながらの自転車便操業だったんだ。


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