表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/17

「こっちだ。ここで待っていろ。」



そう言って受付の男は俺を部屋に案内し、最後まで無愛想なまま出て行った。...今すぐ剣で袈裟切りにしてやりたい。


それにしても立派な部屋だ。宗教が絡むとお金が動くというのがよくわかる。



「すみません。お待たせしてしまって...」



治療室にイザーシャが入ってきた。...本当にイザーシャかどうか疑わしい。どう見ても20代前半にしか...



「単刀直入にお伺いします。...あなた、あの時のエーベルト君じゃないかしら?」



向こうはどうやら俺のことを覚えているようだ。...ということはまずいな。まだ子供だったとはいえ、あんな暴言を言ったとなれば...



「...いや、知らないな。」



とりあえず嘘をついてみる。



「いいえ!そんなはずはありません!第一にその剣、あの時私の見た剣と同じ剣じゃないですか?...鞘の大きく欠けている部分や髪の色、手の傷の位置までも一緒なんて本人以外あり得ませんよ?」



...ふむ、確かに一理ある。俺の白い髪は少々珍しいものだし、剣も昔のまま変えていない。...手の傷の位置まで覚えているのは想定外だったが。



「何より...その剣の柄の布...」



「...はあ。もういい。...そうだ。俺がエーベルトだ。これでいいか?」



観念して嘘をあきらめる。



「やはりですか。...エーベルトさん、いや、エーベルト様!あなたに再び会えることを私は夢みておりました!」



「...は?」


うっかり腑抜けた声が漏れてしまった。俺に対して怒っていると踏んでいたんだが...どういう風の吹き回しだ?




「私があの感覚に目覚めてからもうはや20数年...あの時、あなたに罵倒された快感といえば...そのころまでの私は周りから褒められるばかりで、あれほどの強い衝撃を受けたことはありませんでした!」



え。それじゃああの時の表情は...もう一度会話を詳しく思い出してみる。


???「...なんか風の吹き回しが怪しいね。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ