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遅くなりすみませんでしたーーーーーーー!!!
相変わらずの亀執筆なので…すみません…
前回のあらすじ。
カイリを好きな先輩が現れまして、その人から逃げて(?)いましたら、生徒会長の方々が現れまして仲良くなりました。授業時間がヤバかったので、急いでいましたら、生徒会長に勧誘されました。
現在、お昼休みです。
目の前には綺麗な水色の瞳を持ち、白銀の美しい髪をたなびかせた女性(レリィ先輩)と、色素のうっすーい瞳を持ち、白なのか銀なのかの間で揺れてそうな髪を揺らしているお兄さん(テラクレス先輩)と、赤色と他の色が混ざった不思議な髪色と瞳の色をした人(リア先輩)がおります。
視点を変えて左を見ますと、目が覚めるような真っ赤な髪と瞳を持った意志の強そうな女の子 (ソフィー)が、右には栗毛色の髪と瞳を持った好奇心の強そうな女の子 (カイリ)が、その横には焦げ茶色の瞳と髪を持った男の人(もちろんタオイラ先輩)がおります。
…え?なんでさらっと容姿の説明をしてるのかですか?
いや…今まで色々ありましたがよく考えたら、イケメンとか綺麗とかしか言ってきてなかったので、ここらで詳しく…と思っただけですよ?何かおありですか?
ちなみに、私はトパーズブルーの瞳とちょっとそれより濃い目の髪の毛です。顔は普通ですよ?それから、王太子殿下は真っ金金の髪の毛と瞳です。目がチカチカします。
まあ、これはどうでもいいですね…
今、大事なのは何を話しているかという事です…
「という事です。ご理解いただけましたか?もし、他の部に入る予定がないのでしたら、ぜひ生徒会へいらして下さいね。」
いえ、全然理解していません。
話を聞いていませんでしたので。
すみません。
「いいお話ですが、私はご辞退させてくださいませ。」
「あら?どうしてです?」
あ、カイリが辞退するみたいです。
まあ、この子は入りたい部があるみたいでしたし…
「私、敬語とか使うの苦手ですし、弓道部に入りたいと思っていたので…」
「あ、そうなんですの。それは仕方ないですわね…」
少し残念そうにしながら、レリィ先輩が言います。
うう…これは私たち断れませんね…
「トパーズとルビーの2人はどうなんだい?」
テラクレス先輩がにこやかに聞いてきました。
なんでしょう…圧力を感じます…
「私たちは…」
これには、ソフィーもお手上げみたいですね。
眉を寄せてこちらを見てきます。
何をすべきかなんて、私も分かりませんって…
…でも、答えは決まってますね。
はい。
「お受けします…やりたい事もなかったですし…」
「ほんと?!ありがとう!!」
「これからよろしくね!!」
途端に花が咲いたように笑う2人の先輩方。
お美しいです…いっそ清々しいほどに…
「ミッションクリアだな?おっしゃ、おつかれぃ!」
「カイリちゃんは無理か…残念だけど、ま、俺かんけーないし。」
開放感に両手を掲げたテラクレス先輩と、開き直ったタオイラ先輩もいます。
…温度差が…
「どうしよう…既に胃が痛いわ…」
「私も嫌な予感が既に…」
呟いたのはもちろん、私とソフィーです。
もうおうちに帰りたいです…
無かったことにしたいくらいですよ…
「なんか、すごい罪悪感。」
ぼそっと言ったのは言わずもがな、カイリです。
たしかにちょっと居ずらいかもしれないですね。
とまあ、こんな感じで部活も決まっちゃいました。
トントン拍子すぎて逆に怖いですね。
「…流石に死ぬかと思ったわ…」
「胃が痛くて気が遠くなりそうでした…」
「慣れてるお貴族様がこんななのに、回れ右して帰らなかった私を誰か褒めて欲しい。」
はい。
呼び出し後のお昼時間、3人で一緒に死んでます。
あの瞬間の緊張がぶり返してる感じですかね…
周囲の人々も何かを察してか寄ってこないので、私たちの周りのテーブルだけすっからかんです。
重いですものね、空気…
でも、どこの世界にも空気を読まずにぶち壊す馬鹿いるものでして…
「うわ!めっちゃガラガラじゃん!ラッキー!」
「珍しいな…」
はい。ご存知の2人ベリリアスくんとナレオンくんです。
「ここ座っていい?」
「どうぞ…」
「隣ごめん。」
「かまいませんわ。」
それぞれベリリアスくんがカイリの隣、ナレオンくんがソフィーの隣に座りました。
私たち3人は、私だけ向き合うようにして座っていたので、必然的に目の前には4人で作られた壁ができました。
圧迫感すごいです。
そして、ベリリアスくんとナレオンくんの微妙な隙間はなんなんでしょう…
「ん、これうま!」
「少しは黙って食えんのか、筋肉馬鹿。」
「うるせえ!お前こそ、そんなちまちま食っててネズミに盗まれても知らねーからな!」
「そもそも、ここにネズミなどいない。」
「そーゆーことじゃねーし。」
また、喧嘩してますね。
喧嘩するほどなんとやらとは言いますが、流石にこれは…
「ごめんなさい。ちょっとうるさいです…」
「もう!貴方達は2人揃ってピーピーピーピーなんなんですの?!喧嘩をされるなら他所でしてください!少なくとも私達を挟まないで!」
「「ご、ごめんなさい…」」
「だいたい、なんなんです?下らないことで喧嘩して…楽しいですか?!」
「「いや、そーゆー訳じゃ…」」
「じゃあ、静かに食べてください!」
「「はい!」」
私がキレるより先にソフィーとカイリが切れちゃいましたね。
仕方ありません。確かにあれは我慢なりません。
食堂の空気死んじゃいましたけど…
まあ、誰がキレてもこうなったでしょうし、直ぐに復活するでしょう。
「あ、あの、いいですか?」
おっと、ベリリアスくんが恐る恐る話しかけてきました。
なんでしょう?
「皆さま、部活はどうなされましたか?」
敬語使ってますね…
流石にあれは迫力ありましたしね…
「私、剣道部」
あ、カイリがサクッと答えちゃいましたね。
流石カイリです。
「俺は吹奏楽部だ。」
あ、ナレオンくんも答えました。
意外な感じですね…
ちなみに私たちは…
「私と、そちらのリリー嬢は生徒会執行部ですの。」
「え…」
ナレオンくんが思わずといった調子で、声を上げました。
それもそうです。
ソフィーちゃんならいざ知らず、私ですからね…
そりゃそうなりますよ…
「ちなみに、貴方は…」
ベリリアスくんが、聞かれたそうにこちらを見ていたので、聞いてみました。
答えは勿論…
「俺は、剣道部だ。」
予想通りでしたね。
はい。
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はい。
また自室にワープしました。
あの後、男子2人がしょげかえって話が盛り上がらなかったので、割愛します。
最近、やたらと絡んでくるんですよね…
まあ、それはそれで良いとしまして、部活のお話です。
この学園の設定世界は中世の異世界です。
となれば、日本と同じ部活など有り得ませんね、普通は。
ですが、ここは乙女ゲームです。
そういう細かい事は、ご都合主義でなかった事になります。
はい。
という訳で、この学園にある部活は、
生徒会執行部と、帰宅部、それに、
文化部が吹奏楽部、美術部、演劇部、文芸部で、
運動部が剣道部、弓道部、リカリス(サッカー的な)部、馬術部、社交ダンス部、陸上部です。
オリジナルの物もありますが、基本的に日本に似ています。
流石乙女ゲームですね。
ちなみに攻略対象達も部活に入ってたりします。
ベリリアスくんとナレオンくんは先ほどの通り、テラクレス先輩は馬術部、カラクレアくんは演劇部、王太子さんが生徒会とリカリス部でした。リアレクト先生は、文芸部の顧問でした。
女の子の場合は、悪役令嬢(つまり私)は帰宅部、他2人が生徒会でした。
今のところだと、女性陣は私がイレギュラーです。
男性陣は、王太子さんと入れ替わりで私が生徒会なので、王太子さんが帰宅部です。カラクレアくんはわかりません。
さらに言うと、カイリは弓道部ですし、タオイラ先輩は陸上部です。
…こう考えると、私の悪役感もないですし、この世界が乙女ゲームなんて信じられませんね。
…この平穏もヒロインさんがくるまでの間の一時なんでしょうけど…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー悪役令嬢(未定)は、生徒会執行部に入って見ることにしたが、あまりにイレギュラーがあるのでこの世界が、乙女ゲームだと信じられなくなってきているーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでいただきありがとうございました!
何かあれば感想ください。
何かなくても感想ください。
それから、
初めの方に登場人物載せた方が良いですかね?
どうなんでしょう…