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読んで下さりありがとうございます。
今回ちょっと会話が多いです…
「リリー!早くして!遅刻する!!」
「別に大丈夫よ?あと10分あるし…」
「駄目だから!本当に!!早く移動しよ?」
「や、なんで…」
皆様、ご機嫌よう。
ただ今、何故かカイリに急かされております。
授業におくれる(?)そうですけど、あと10分ほどあって、正直余裕です。
なんで、そんなに急かされなきゃ行けないんでしょうか…
「リリー。」
「ん?」
ソフィーがマジ顔してます。
なんですかね?
「察してあげなさい。」
え?察するんですか?
一体なにを…
「カッイリちゃぁぁぁぁぁぁん!!」
「ぴぎゃ!バレた!ソフィー、隠して!!」
「無っ駄だだよーん!」
ん?向こうからどなたかが、全速力で走ってきますね…
なんでしょう…
「そこにいるんでしょ?カイリちゃぁん!」
「や、いません!私はいません!」
「返事してんじゃーん!」
ええっと…この方は確か…
んー…顔は分かるんですけど、名前が出てきませんね…どなたでしたっけ…
「私は貝。私は貝。私は貝。私は貝。私は貝…」
「貝じゃないよ?カイリちゃんだよ?」
観念して出ておいでーと手招きしてますね…
あ、カイリが出てきました。
「カイリちゃんと呼ばないで下さい!カイリアスです!カーイーリーアース!分かりました?タオイラ先輩!」
あ!思い出しました!
この方は、リクアレーク・タオイラ先輩です!
タオイラ第一王都騎士軍隊長の息子さんです。
対面式で、カイリちゃんのペアをしていた男の方です。
騎士らしく硬派でイケメンなので、モテモテですが、女の子を受け入れないと話題でしたよね…?
なのに…
「カイリちゃん、タオイラなんて呼ばないでよ。距離を感じる。」
「いや、タオイラ先輩は先輩ですし。第一、私と貴方じゃ身分が釣り合いません!」
「いやいや、俺だって元平民だよ?それから俺はレークって呼んでってば。」
「嫌です!」
…これは…私の推測が正しければ、タオイラ先輩が一方的にカイリを溺愛してる感じですか?
そして、カイリはかなりマジトーンで嫌がってる…と。
「ソフィー。」
声を潜めてソフィーを呼びます。
ちょっと分かったことがあるので。
「なに?」
「カイリが急いでたのって…もしかして…」
「いや、もしかしなくても、タオイラ先輩から逃げるためよ。」
「やっぱり…」
「捕まるとめんどくさいらしいよ?」
「めっちゃ嫌がってるしね。」
「うん。まあでも…そのうち折れるかもね。」
ぽいですね。
カイリ惚れっぽいですし、意外とサクッと惚れるかもですね。
出来れば、卒業前にくっついて欲しいですけどね。
…卒業したら会えなくなりますし…
「お、リクア!何してんの?」
「あ、サティー。お前こそ何してんだよ。」
テラクラス先輩ですね。
サティーはサテライトの愛称でしょうか?
「や、移動教室だし…ってお前後輩に絡んでんの?」
「悪いか?」
「や、悪くはねーけど…あれ?トパーズとルビーのお嬢さんと…ごめ、誰だっけ?」
「かたr…」
「カタリアス・レトナスちゃん!後輩くらいちゃんと把握してろっての!」
「お、おう…」
「タオイラ先輩!自己紹介くらいさせて下さい!テラクレス先輩、カタリアス・レトナスと申します。以後お見知り置きを。」
「僕は、サテライト・テラクラス。よろしくね。」
「はい!」
…カイリの目がハートですね。
面食いなんでしょう…
あ、タオイラ先輩がどんよりしてます。
「僕の時と態度違いすぎだし…なんで?!やっぱ男は顔なの?!」
「や、顔ならリクアも大概だし…」
「タオイラ先輩しつこいんです!自分の事特別にレークって呼ばせようとしますし…ちょっと気持ち悪いですよ?」
「何を直せばいい?!」
「出会った時から修正してきて下さい。」
「分かった。」
「ちょちょ?!どうすんの?」
「え?いっかい、お互いの記憶消して…」
「危険すぎ!却下!」
「ええ!」
…いつのまにかカイリがタメ語になってます。
気にされてませんけど…
「なんのようです?騒がしいですが…」
「あ、生徒会長とリアちゃんじゃん!」
あ、生徒会長さんとレクリア先輩がいらっしゃいましたね…
仲がいいんでしょうか?
「サティー!その呼び方辞めてって何回言ったら分かったってくれるの?」
「え?だめ?」
「生徒会長は寂しい。」
「わかった、わかったから!許してレリィ!」
「ごめんですむなら、警備員はいりません。」
なんか喧嘩してますね…
たしかこのお二人婚約者同士でしたよね…
「こらこら、お二人さん、後輩がみてるんだから喧嘩しないの。」
「そうですわよ。お二人とも困惑してますわよ。」
「あ…」
「ごほん。私、生徒会長のレラーノ・テラフォアリスと申します。気軽にレリィとお呼びくださいね。」
「私はレクリア・スファリナですわ。私の事は、リアと。」
「あ、はい。私は、カイリアス・レトナスです。カイリとお呼びください。」
「わかったわ。」
「よろしくね。」
私も自己紹介しなきゃですね。
「あ、私は…」
「トパーズの子とルビーの子は知ってますわ。」
「リリーちゃんとソフィーちゃんでも?」
「「あ、それでお願いします。」」
「ふふ。仲がいいのね。」
「「いえいえそんな…」」
さっきからソフィーとタイミングが、かぶりまくりですね。
「ちょっと、そこのお二人さん!ないがしろにしないで…ちょっと悲しい…」
「じゃあじゃあ、ぼくと…」
「間違っても貴方と付き合ったりはしませんから。」
「そ、そんな…」
「リクアのやつふられてやんの!」
「百戦錬磨のリクアがフラれるなんて…」
「意外ね…」
レリィ先輩とリア先輩は困惑してますね。
テラクレス先輩は…爆笑してますね。
「酷い。みんな酷い…」
「ドンマイ。そんなこともあるよ。」
「お前はいいじゃん。婚約者とラブラブだしさ。」
「だれがこんなのと…」
「私こそお断りです。」
「俺こそ!」
「あら?やる気かしら?」
「あ?」
「まあまあお二人さん、おちつこ?どうどう…」
「こんなですけど、仲いいんですわよ?」
「わかりますよ。仲がいいほどなんとやらと言いますし…」
本当に仲が良く見えるんですよね。
結局、ほんとはお互い大好きだって伝わってきます。
…でも、ゲームでは婚約者なんていなかったんですよね…
なにがあったんでしょう…
と、ここでソフィーが爆弾を落としました。
「あ、そろそろ授業ですわ。」
「あ…」
…
「やば!!!」
「遅刻しますぅ!!」
「教えてくださってありがとうございますわ!!」
これは…確実に遅刻です。
やばいです!!
「あ、そうですわ!リリーちゃん。」
ん?なんでしょう?
「もしよければ…生徒会にはいりません?」
え…
「考えておいてくださいね?」
え…
ええええええええええええええええ!!
2020/1/31 なぜか突然エリーと言う謎の人が出現したので編集しました。