少女の出逢い。《1話》
前回はプロローグだけという面白くないことでした。ってわけで楓です。
小説自体実は書く経験が浅く、書き始めて…二週間…?程度です。占いツクールというサイトでちょっと連載して、飽きて止めました←
飽き性なんですよね。なんてそんな話しは置いておいて、第1話どうぞ。
少女。
彼女は名乗ってくれなかった。
彼女は名乗る気もなかったのだ。他人に特に何か言われる事もなかったので、今まで名乗る気など0だった。
思えば、これが一番最初だったのかもしれない。
「…おい、お前…い、いや、君」
声のした方を振り向くと、少年が立っていた。
顔立ちは取り立てて美形なわけでもなく、黒髪。目の色は何処か茶色く、ごく普通の日本人。特徴的なのは、大きく開かれた目であった。何処か子供っぽい印象を漂わせる、少年だった。彼も高校生だということに変哲は無いのだろうが、悪いが中学生にしか見えない。
「何かな?僕、君に見覚えないけど…何か用?」
「え…………えぇ…っと………そ、その……っ」
…用があるなら早く言って欲しいものだ。
若干の苛立ちを覚えないでも無いが、しかし彼女は微笑みかけている。困ったように苦笑いをしているだろうか。
「……っ、あの!」
「うん。遠慮なく言ってくれていいよ?」
「その、その眼球を俺に渡してくださいッ…!!!」
……………………
はい?
「え…?ええっと、言ってる意味がわからないんだけど……」
「初めて見たときから欲しかったんですッ!そのオレンジ色の目……素敵です!あ、あの、よ、欲を言えば、その…厚かましいけど両目欲しいなぁって……!」
危険。この人は危険だ。笑顔が凍りつく感覚が伝わってくる。
「いや……大体、目なんてあげられるわけ無いでしょう……」
「はうっ……そ、それもそうだな……」
そこは考えていなかったようだ。一体何をしろと言いたかったのだろうか。収集家ならその趣味を貶すわけでも無いが、流石に人に会った第一声がこれでは今後の人生単位で支障をきたすと思う。欲望を声に出すのは…まぁ悪いことでは無いのだが。
なんて考えていると、目の前の少年は"先程までとは違う雰囲気"を纏っていた。
何事だろうと肩に手を置いてみると、彼は虚ろな目でこちらを見た。
「……じゃあ、いつも通り力ずくで奪うしかねぇじゃん」
そういうと、彼は僕向かって飛びかかってきた。狙いは_____私の頬。押し倒そうと飛びかかる。
そんな彼の急な行動に彼女は置いていかれ、思わず___
「いっ……!? 《ボルト》!」
彼女の周りに、幾つもの電撃弾が出来る。その弾は目にも留まらぬ速さで少年を穿ち______
「……………」
少年は無論、気絶した。
この光景を見てしまった、同じクラスのクラスメイト。
一瞬の出来事で、何があったのか把握していないようだ。そこは好都合と言えた。
安堵感に包まれた次の瞬間。
「……ま、ほう……?てめっ…………テメェは……」
遺言のように、彼は一言呟いて今度こそ意識を手放した。
こんなのが、少年と少女の出逢い。