魔法の鞄(ポーチ)
待ちに待った新刊読んだり、PSPのSAOとかやって少しは文章力ついたかな?と思う今日この頃。
〜ユーゴ〜
女神様も消えて二人きりになり、なんだか気まずくなったので自己紹介をして雰囲気を和ませる事にした。
「今更だけど、召喚獣になったユーゴ・カミシロです。こっちの世界に来たばかりで右も左も分からない状態なので色々教えてくれると助かります。」
「えっと、私は魔法使い見習いのイリア・アメジストと言います。こちらこそ危ない所を助けて頂きありがとうございました。それで、もし宜しければ助けて頂いたお礼もしたいので、是非私の暮らしてる村へいらして下さい!」
急に頬を紅潮させて、早口にまくしたてるイリア。血で汚れてはいるが腰まである銀髪は絹のようにきめ細かく、目鼻立ちは整っており、その瞳は紫水晶を連想させる。背格好からして12,3歳位だろうか?外国の美少女って感じで綺麗というより可愛い感じのする子だ。
「そうだね、ここじゃ落ち着いて話せそうにないし、村へ向かいながらこれからどうするか決めようか。」
(契約してからMP消費も緩やかになったししばらくは持ちそうだ。)
「はい!それじゃすぐ行きましょう!」
イリアははしゃいで元気良く立ち上がった。・・・破けた服の切れ端が壁の出っ張りに引っかかっているのに気付かずに・・・
「「!!!」」
反射的に俺はステータスをフルに使って全力で後ろへと目を逸らした!!!
「み、みました?」
「大丈夫!見てない!見てないから!!」
上着の肩甲骨付近から下が破けた為、真っ白な肌と慎ましい胸をチラッと見てしまったが、彼女の心の平穏の為に黙ってようと誓った。
「う〜〜。信じますのでこの事は忘れて下さい・・・」少し涙ぐんだ声が返ってくる。
(何か凄く守ってあげたくなる子だな。女神様は恨むなら彼女を、とか言ってたけど無理だ。可愛いは正義その言葉の真意が分かった気がする。)
子供相手に意識するのもどうかと思うので気持ちを切り替え、何か服になりそうな物はないか探す事にした。
(ん?そういえばステータス・ウィンドウで装備に魔法鞄てあったな。)
小さくて気づかなかったが、 改めて見ると腰に見憶えの無いポーチがついているのに気が付いた。
(これがもしゲームの中と同じ魔法鞄なら集めた装備があるはず。)
ポーチの容積からは想像出来ないサイズのフード付きローブを取り出し後ろへ放った。
「取り敢えずそれ着て、着替えたら教えて。」
「ありがとうございます。あ、何か落ちましたよ?」
「ん、なんだろ?手紙?」
「異世界からの持ち込みについて
貴方が持ち込んだアイテムの内、世界へ大きな影響が出ると予想される物を私の判断によって処分させて頂きました。それ以外の装備と素材、お金に関してはそのままにしてあるのであしからず。女神ディアより」
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「苦労して集めたレジェンド級アイテムが全ロストしてる・・・。」
俺は静かにorzのポーズを取りドンヨリと落ち込んだ。
優護はイリアを完全に子供と思っている為保護者的立場で接しようとしますが、イリアはどう思っているのか。次回はそんなお話