どうなっているの?
「この私に”なめないで”だと?」
「はい、私をなめないでいただきたい・・・・私は美佑様の2等護衛です」
私の目の前で会話が交わされていた。
血の匂いが鼻をつつく中家の中では絶えず戦いの音がする。
2等護衛、それは私の護衛の中で2番目に強い護衛のことだ。
私だって知らないわけじゃない、この家の使用人全員が特殊な能力を持ち力のある人たちだってことくらい知っている。聖奈がとても強い能力を持っている事だって知っていた。
私はまだ能力が自分では使えない。
私は存在するだけで回りに影響を及ぼすらしいのだけれど、それでも私にそれ以外の大きな能力があることぐらい知っていた。
優葉は6歳までにはもう立派に能力を使えていた。自分で制御し使いこなしていた。
一般人や影響を受けやすい人に害のないようにもしていた。
でも、私はまったく能力が使えない。
なぜ、こんなときにそんなことを考えているのか自分でもわからない。
でも・・・・ただ嫌な予感がするのだ。
「やはり、その姫を簡単に渡してはくれないのだな」
「はい、あたりまえでしょう?」
聖奈と伊十院家戦闘部隊3番隊副隊長、南城光樹の間には殺気が立ち込めている。
私は聖奈に手を強く握られている状態だ。
「では、力ずくでももらっていかなければならない・・・私はあまり戦いを好んではいないのだが」
「そうですね、私も好んではいませんよ・・・でも仕方ない」
聖奈は10枚以上の紙をポケットから出した。
今の聖奈の服はお寺の巫女のようなデザインでそれはこの家の使用人の制服でもあった。
聖奈はそこにいつも何枚か紙を入れているのだ。
「聖なる神、真理神よ・・・この私は遣うものである、さあ・・・このものを退けよ」
聖奈は能力を使う時に役立つ紙を持った右手に左手を私の手から離してかざして、小さくつぶやいた。
その瞬間、聖奈の右手の紙から光が放たれる。
南城光樹はその光が届く少し前に床に片手をつき防御の陣を張った。
放たれた光は聖奈の元へと戻る。その瞬間、紙は消滅しそれとともに聖奈の隣に青年が現れた。
「聖奈・・・我はどうしたらいい?」
私は訳がわからず、唖然としていた。




