私という存在の意味 ~前篇~
この物語は途中までブログで紹介してます。
もしよければそちらのほうもご覧ください。
「美佑様・・・。」
お手伝いの優葉の声が響く。
「美佑様、お食事のお時間です。」
何時間ぶりかに聞いたそのきれいな声は、私の耳にとてもよく届いた。
「今行きます。」
私が生活する部屋のドアには鍵が3つついていて他の誰かに開けてもらわないかぎりは出られない。
部屋の中は暗く、ベットとクローゼット以外何もない。
私は手をぎゅっと握ったまま部屋から出た。
「美佑様、おはようございます。」
優葉ちゃんの笑顔が目に映る。
「優葉・・・おはよう。」
私はここで生活を送る中で、他人とかかわるときは仮面をかぶる。
いい子に見えないと、私はただの道具になってしまうから・・・。
「美佑様、えと、本日のメインディッシュは――。」
優葉とともに長い廊下を歩く。
意味もなく長い廊下、今から向かう大広間までの距離は自由への距離のようだった。
廊下を歩いている間はいつもの風景といつもの朝ごはんの説明が続く。
私的にはどうでもよかった。
外に出たいという欲望以外はない。
そもそも、なんで私が巫女なんだろう。
力とか別にいらないんだ・・・。
普通がいい・・・・。
たかが、一回誘拐されたからってここまでする必要は―――
まあ、巫女だからあるのだろう。
でも・・・・・・――――――
「美佑様?」
優葉の声が耳に届く。
「あ、ごめん・・・。」
「大丈夫です。」
「一つ質問してもよろしいでしょうか?」
「なに?」
「実は美佑様、外に出なくなってからすごく静かになられたといつも疑問に思っておりまして。」
「・・・ん?そんなに変わったかなぁ私。」
変わったに決まってる・・・・。
自分で変えたんだから。
「いや、その―――
美佑様が変わってないとお思いになられるのでしたらそうかと・・・。」
「優葉ちゃんのほうが変わったんじゃない?」
「そ、そうでしょうか?」
「うーん・・・・。髪型が変わったからかな?」
「私にもわかりません。
どんなに自分が変わっても自分ではあまり気づかないものです。」
「・・・・・。」
自分ではわからないか・・・。
私は自分で強制的に自分を変えた、だからわかるんだろう。
人のことも、自分のことも・・・・。
「美佑様おはようございます。」
「おはよう・・・聖奈さん。いつもありがとう。」
「いえ、美佑様がお元気でいらっしゃると元気がでてがんばれるんです。」
「私もそうよ。いつも本当にありがとうね。がんばってちょうだい。」
「はい、美佑様。」
私の作り上げた仮面は確かなものだった。
どんな人にも愛され、好かれ・・・。
でも、嫌だった。だれも私の本当の姿は見てくれない。
まぁ、見せてないんだししょうがないけれど―――。
この時、美佑は自分の存在の本当の意味を知ることになるなんて全く考えてもいなかった。
ペース上げて書いてます!!
感想等もらえたらうれしいです。




