夕焼け色の悲劇~後編~
「青竜、俺に力を・・・」
『でも、そうしたらあなた様の自我と命に危険が及びます』
「頼む!」
裕樹は誰かとしゃべっているようだった。
そう、今は戦いの準備の真っ最中。
『しょうがないですね、あなたのために最善を尽くすとしましょうか』
「わりーな」
『いいえ、もうあなた様の自己中心的な考えに振り回されるのにはなれましたから』
鬼はたくさんのボックスを宙に浮かべて準備をしている。
先ほど鬼が戦いを持ちかけ裕樹があっさり許可した。
それで私は・・・・現実を見たくなくなって、逃げ出そうとした。
それを察知した鬼は裕樹にある提案をしたのだ。
それは私を逃がさないことを条件にしたものだった。
”美佑を逃がさないのなら美佑に少しだけでも自由を与えよう”
自由?って鬼は何を言ってるんだって思って私はそんな条件、裕樹が承諾するわけないと思った。
けれど裕樹は簡単に承諾したのだ。
裕樹は、勝って私を・・・私を助けてくれるって私は、私は思ってたのに。
何でって疑問を持った。
それから2人は勝負はちゃんとつけることを、決めた。
そう、どちらかが意識を失うまで戦いを続けるというのだ。
そして2人はいろんな感情を燃やしつつ準備をしているのだ。
殺し合いの・・・。
「美佑・・・大丈夫か?」
裕樹の声が聞こえて私は現実に頭を心を戻した。
「・・・へ?」
大丈夫って裕樹の方が心配だよ。
そう、裕樹は死ぬ気なのだ。
死んででもあの鬼を倒そうとしているのだ。
志をかけているのだ。
私が・・・裕樹を。
いや、ちがう。裕樹は、裕樹は死なない。
死んじゃったら私、どうすればいいの・・・。
だめだ、もうなにも考えたくなくなってきた。
これはなに?私の気持ち?
「美佑、安心しろお前は俺の物だ一生な・・・だから恐れることはねーよ、俺は死なないから。」
私の肩に裕樹の手が置かれる。
ねえ、どういうこと死ぬ前の言い訳?
わかんないよ、なんで?
なんでそこまでして私を私を助けるの?
もう、嫌だ。嫌だよ。
「ガキ!準備はできたか?俺にむかって死ににこいよ」
鬼のしゃべり方が一段と強くなる。
「あ”?なめてんじゃねーよ、俺のもん傷つけるやつは地獄行きだ!」
裕樹が鬼に向かって走り出す。
沈みかけた夕焼けはどこか寂しげに輝いていた。




