Enfant mystérieux
開いてくださり、ありがとうございます。
楽しんでくださるとうれしいです。
「君、誰?」
私はそう尋ねながら、戦闘態勢をとる。
目の前の少女は、うつろな目で私の事を見上げてくる。
少女の右手には、ナイフ。
そして左手には…顔面が原型をとどめていない男性の死体があった。
なぜ、こんなことになったのか。
ときは少し前に巻き戻る。
「うげぇ…」
詩星が私の隣で嫌そうに顔をしかめている。
私、魔符としほは合同任務で、違法売買をしている組織のアジトに来たのだが…。
私たちの目の前にはたくさんの人の死体が転がっているのだ。
「あーあ、みんな死んでんじゃん」
しほはそう言いながら近くにいた死体をのぞき込む。
「おかしい…」
他の仲間が来るとは聞いてないし…。
「しほ、果物に電話、できる?」
らいちは裏の世界でだいぶ顔が広いから、何か知ってるかもしれない。
「りょ」
そういい、しほはスマホを手に少し離れた場所にむかった。
「さて」
だいぶたくさん死体があるといっても、これでアジトが全滅したってわけじゃなさそうだし、少し探索しよ。
そうして私はゆっくりと歩いて奥へ向かった。
「あれ?」
ガレージのような場所から、強い血の匂いがする。
ここに、アジトを襲った犯人がいるかもしれない。
私はガレージに体を向け、一歩、また一歩と歩みを進めた。
さぁて、どうするか…。
静寂が二人の間に流れる。
ふと、少女が口を開いた。
「…ねぇ、何しにここに来たの?」
えぇ?
何しに、かぁ。
殺し屋ってことは言わない方がいいよね。
「私はね、ここの悪い奴らを倒しに来たの」
「悪い奴らって?」
「悪いことをしてる人だよ。で、」
私は少女の左手の死体を指さした。
「その人が悪い奴らのボス」
「ボスって?」
「一番強い人ってことだよ」
「ふーん」
そういうと、少女は右手に持っているナイフに視線を向けた。
「ッ!」
少女は地面を蹴り、いきなり襲い掛かってきた。
早いっ!
でも…。
私はその攻撃を避け、少女に手刀をした。
「…ごめん」
私は殺し屋だから、たくさんの人間を殺してきてるから。
ただの少女の攻撃くらい、避けることはできるんだよ。
少女は声も上げずに地面に倒れた。
さぁ、
「どうしようかなー…?」
「まふー!!!」
あっ。
「しほ!」
「らいちから聞いたけど、誰も来てないって…誰!?その子!?」
あー、
「この子はここでアジトのボス殺してたんだよねー(多分)」
「うぇ!?こんな小さい子が!?」
しほが驚いてる。
まぁ、そうだよね。
「でか、どうしよっか…」
私は地面に横たわっている少女を見る。
「相談しないとねー」
「うん。帰るかー」
「おー!」
そうして、私は少女を抱え、しほと家に向かった。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
少しおかしなところがあっても、温かい目で読んでいただきたいです。




