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蒼海の奏者  作者: 鮭いくら
第1章
14/125

【6】




ロンギヌスは皇太子だし、まあゲームにありがちだから良しとして。

スレイヴは主人公の幼馴染という設定だったからそこも納得できる。


しかし、公式で攻略キャラと発表しているのはあと3人。









その内の1人が、なんと我が弟ガルフィースなのだ。

なぜ???と疑問符が大量に発生するのはしょうがないと思う。ゲーム本編では大罪人の息子というレッテルを貼られ、全ての憎しみを向けられていたと言ってもいい。


そして主人公と共に歩む弟の美麗画像くっきりと頭の中に残っており、途轍もなく複雑。

……お姉ちゃん、弟の恋愛事情とか深く知りたくなかったよ……。

それもこれも、レオニダスが隠し攻略キャラという事を思い出したからだ。そのせいでロンギヌスやスレイヴを見ると大笑いしてしまいそうになる。美しい思い出を返せ。





「…何か用?」

「…いいえ、何も」


思わずレオニダスをじとりと見てしまい、睨み返して来られたのでため息を吐く。鞄を持って立ち上がり、帰る事にした。

思想が脱線したが、ミレイユと話したいのは事実だ。

これまでメイルーンが行った行為への謝罪と、この先の事について。でも呼び出そうものなら第二皇太子がついてくるのが手に取るように分かるし、今彼と対面して笑わない自信がない。流石に後々処刑されかねないからね。





「そういえば…」


林間学習についてのプリントに、場所の詳細が書かれていた。学園から少し遠くにあり、魔物も生息する森の中に会館があるという。会館といっても普段合宿所などで使っているため個室が確保されている。

今までの林間学習でもそうなのだが、宿泊地は必ず個室がありそれなりに豪華だ。事前に欲しい物を申請、搬送などを行えば個室に届けてくれる。違う点と言えば専属のメイドや使用人がいない事くらいだろうか。


「…去年までの会報誌に情報あるかな」


林間学習の事について調べようと思い至った。

あまりに早く帰ると、去年までお茶会や虐めなどして遅く帰っていたため両親が心配するのだ。取り巻きの令嬢達から離れた事はもう2人の耳に入っているらしく、今まで何度か悩みがあるのかと聞かれた。

今までの環境から一変させてやり直したくて…なんて濁しながらはぐらかしたが、かなり気にしているようだ。







図書室、というには広すぎる場所。学校レベルの図書室ではないくらい広い。歴史書から学習書、今までの会報誌など相当年季の入ったものなども魔法で保護されており保管されている。

初めて訪れた当初はざわつかれたものだが、何度か訪れる内に慣れていったのかもう静かな落ち着いた空間が乱れる事はない。




「メイルーン・ウンディーネ・ファクトヒルデです」

「はい、どうぞ」


図書室で発行している管理カードを受け取る。魔法で出来たカードは主に本の貸し出しの他、検索や場所の確保などにも使える。

カードの検索履歴を見れば、最近は無属性の本を主に読んでいた。まだまだ修練しないと魔法は使えなさそうだが。


「会報誌ジャンル…林間学習、5年生、最新から五冊っと」


手頃な場所を確保しカードに検索ワードを打ち込めば、テーブルの上に会報誌が数冊載った。

確かに去年の同じ月の会報誌があるため、望む情報が載っているだろう。










「エルスヴァティの森…帝国領、四大貴族シドレ家管轄の森。推奨レベルは8…」


会報誌に載っていたのは林間学習で向かう先の情報だった。父兄が見る場合もあるからか、状況写真は勿論現場情報も多めだ。

レベルは基礎レベルと魔法レベルがある。魔法レベルは修練すればするほど上がっていくが、基礎レベルは実際の戦闘を行わないと上がらない。ちなみに基礎レベルは成長限界とされている30歳までは自分の年齢より上のレベルを推奨されている。

肝心のメイルーンはと言えば。


「魔法レベル、水属性12…無属性1。

基礎レベル……1」


水属性と最近判明した無属性はともかく、基礎レベルが低すぎる。メイルーンは修練せずに生まれ持った水属性の適性から、戦う事を面倒くさがって取り巻き達に任せていた。

この水属性レベル12も、生まれた時に適性として持っていたものだ。

これまでの林間学習、その他イベントで基礎レベルを上げるタイミングはいくらでもあったが、面倒くさがったツケだろう。


「はあーーっ……」


これは、少々骨が折れるかもしれない。

エルスヴァティの森について更に調べようと検索ワードを入力する。すると『原本貸し出し中のため、複製本を排出』と表示され、何冊か机に現れた。その内1つがどうやら複製本のようだ。


「あら…」


複製本は若干面倒だ。貸し出しが出来ず図書室の外に持ち出せないため、ノートに書き写すなどしないといけない。

見れば複製本は森林に生える植物などを主に描いた図鑑だった。





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