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蒼海の奏者  作者: 鮭いくら
第1章
13/125

【5】




それからしばらく。

レオニダスとの小競り合いは続いた。


小テストであれ、こんなのも出来ないの?という風に小馬鹿にしてくるレオニダスに、かなり腹が立って対抗しようとし、ギリギリで負けてしまう。

天才児とは名ばかりでなく、実力もあり今のところ全敗中であるのも対抗心…負けず嫌いの心に火がついた。

火のレオニダスと水のメイルーン。いつしか私達は競い合うようになり、クラスの皇太子を中心に2つに割れていたのが私達の方に関心を移した事で緩和したようにも感じた。

元々取り巻きであった悪役令嬢達が平民と競い合うメイルーンを嫌悪したのか、近付いて来なくなったのは嬉しい誤算と言ったところか。



そして、新学期が始まって初のイベントが行われようとしていた。











「林間学習のプリント配るぞー。

親御さんからサイン貰って、一週間後の学習ミーティングまでに提出すること〜」


先生がゆるーく本日の授業終了を宣言し、クラスメイト達は思い思いに話し始める。


「ついに来たな〜」

「てか、やっぱり5年生から遠方に行くんだよな?」

「遠方と言っても帝国領土内でしょう?」

「そりゃな。けど、実際に森の中とか入って魔物の討伐とかやるらしいぜ?」

「まあ、本当?」


確かに、林間学習のプリントには戦闘を行う場合があります。と書いてある。これは親の同意書であり、怪我などした場合の注意事項なども載っている。

二泊三日の泊まりで、学年毎に違う場所で衣食住を共にし、結束を深めるというイベントだ。

貴族の子息令嬢にはキツイかもしれないが、初等部にいる皆は数回は経験済だ。それこそ1年生の時は近場で日帰り、レクリエーションと昼食作りをしたくらいだったが、貴族の参加者はほぼおらずメイルーンも参加していなかった。

だが自主性を重んじるこの学園でイベントに参加しないという選択肢は悪手であり、愚かな選択だと言わざるを得ない。




その後、日本でいう内申点や何やらで揉めに揉めた記憶がある。学園は完全に独立しており、貴族からの圧力なんてビクともしない。皇帝陛下も学園には手出ししないという噂もあり、学園長は謎に包まれている。

幼き頃の苦い思い出だ。






「………」


そして私にとって、新たな問題が浮上している。レオニダスのせいで、取り巻き悪役令嬢を遠ざけられたのはいい。そこまでは嬉しい誤算だ。


「………」




ーーーメイルーン、本当に取り巻き以外友達いないのね!?


ここが教室で無ければ泣いて帰っていた所だ。休み時間も帰る時も取り巻きに囲まれ賑やかだった周囲がいきなり静かになると、違和感がすごい。いや、正直に言うと寂しい。

友の名を上げよなんて授業があれば、仮病を使い逃げる心構えがあるくらいにはぼっちだ。

教室内は賑やかになったとはいえ、2つのグループに分かれている。いや、1人を物ともしない強者が少しいるから、真っ二つになっている事はないのだけど。





アインルーガは相変わらず我関せずといった形で本を読みふけっていて、その周りで取り巻きの子息や令嬢が話している状態。

ロンギヌスは積極的に取り巻きに話を振り楽しそうに談笑しているが、周りにいるのは貴族のみだ。


「…出来ればミレイユと話したいのだけれど…」


ミレイユはロンギヌスの隣に座り、ガードするように周りに人が座っている。





第二皇太子、ロンギヌス・ポートレム・ラ・ソルアルファ。

そしてミレイユの隣に守るように座っている男の子、スレイヴ・リットマン。


彼らは攻略キャラだ。





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