ハンマーブロー
蒸気機関車では、ハンマーブローなる問題が生ずる
あの動輪の錘が引き起こす現象であり、解決の仕様がないものだ。
ハンマーブローとは、回転している動輪の錘が、その遠心力で線路を殴るかのように痛める現象である。
これは車軸がそのままクランクシャフトであるがゆえの現象である。
ちなみにアメリカやイギリス系の設計では錘は釣り合うから重く、ハンマーブローが大きいが、そもそも軌条が質がよいから出来たことである。ドイツも後にこれに転換する。フランスは最初から
一方プロイセンや日本の設計では、線路を痛めないように錘を敢えて釣り合わせず、三十パーセント位にしている。結果は乗り心地の悪化であるが、機関士、機関助士は客ではないし、機関車と言うエンジンの構成部品であるからその辺気にしないのが日本のやり方なのだな、当時は。新しい機械より人間の方が安いから人間を構成部品と見なす。まあ、よくあることよ?
つまりハンマーブローを小さくするために日本の鉄道省は、ブラック企業真っ青の容赦のなさを発揮したのだな。戦中は軸焼け対策に台枠に人を入らせて、油差し持たせていたなんて話もある。人間オイルパンである。私なら悦びかねんが