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転生者は創造神  作者: 柾木竜昌
第二章 幼年期 ~鬼才の片鱗編~
18/84

転生してみた

1万PV、1000ユニークを突破しました。

第二章スタートです。

もしよけしければ、気が向いたら評価ポイントを入れて頂けると嬉しいです。

励みになりますので。

 俺はシャレットの産気づいたという連絡を受けて、急いで町へと戻った。


 やってた仕事については、一緒にやってた奴に全部放り投げてきた。

 「俺一人で出来るワケないッス!」とか言ってたが、知ったことか。

 報酬は全部くれてやると言うと、「マジっスか!?じゃあやります!あと2体ですし!」と喜んでいた。


 こんな仕事、大したことじゃねえだろう、そんなことより今はシャレットだ。

 全力へ町へと戻る、普通に歩けば1時間はかかるが、走れば10分だ。

 臨月間近ということで、ネリーには「シャレットの指示に従う」ように命令してある。

 まだ子供だが、ネリーはなかなか強く、頭もいいから、滅多なことにはならないとは思う。

 思うが、それとこれとは話が別だ。


「シャレットはどこだぁ!」

「今先生がm「どこだ!」出産は始m「どこだ!」いい加減落ち着いてください!」


 治療所の補佐役と問答するのもわずらわしい。

 シャレットの顔を見なければ落ち着かない、どの部屋にいるんだ。


「ゾークさんはここで待っていてください!やれることはありません!」

「……そういうもんかぁ?」


 治療所のやることなど知らん。

 薬など大した効果はないし、せいぜい包帯を巻くのが上手いだけだ。

 シャレットさえいればたいていの傷はどうにかなるのだから、治療所にかかったことなどない。

 治癒魔法の使い手としてもシャレットは優秀なのだから、わざわざ高い金を払って治療所になど傷を見せには来ない。

 ただ出産はここでしか出来ないと聞いたから、シャレットを預けただけだ。


「出産には時間がかかります、始まってから1時間も経っていないので、少なくとも4~5時間はかかると思います」


 そういえばシャレットも下手すると1日がかりになるかもしれないと言っていた。

 普通はそんなに時間がかかるのか。


「いいですか、混血種はハーフでも体の適合に合わせるため、出産に時間がかかるとされています。ゾークさんもシャレットさんもハーフですから、かなり難しい出産になるのです」


 下手すれば、と言い出したので、胸倉を掴む。

 馬鹿野郎、俺とシャレットの子だぞ、絶対産まれて来る。

 そしてソイツは俺と一緒にいずれ最強になるんだ。

 俺の子は、俺の夢でもあるんだ。

 シャレットなら絶対産んでくれるはずだ。


「……申し訳ありません、ですが、難しい出産になるのは間違いありませんので「終わった」……は?所長?」


 俺が補佐役に詰め寄っている間に、所長と呼ばれた初老の男がやって来た。

 終わった?産まれたのか!?


「ゾークさん、出産室で奥さんがお待ちです、こちらの突き当たりの部屋にいらっしゃいますので、どうぞ。母子共々健康そのものですよ」


 俺はその言葉を聞くと、シャレットのいる部屋に急ぐ。


 「所長、本当にもう産まれたんですか?」「これほど楽な出産もなかったよ……」などと聞こえるが、知ったことではない。


 俺とシャレットの子が産まれた、早く見たい。



 シャレットは大した疲れも見せず、既に授乳を始めていた。

 ネリーも隣でとても嬉しそうだ。

 そして、俺の子、俺とシャレットの子。

 産まれたての子であるが、種族的特長はあまり見当たらない、僅かに耳が長いかもしれない。

 赤子にしてはやや大柄に感じる、鬼人とエルフの血が濃そうだ、ステータスではどちらかの表記になるのではないだろうか。

 見る限りでの性別は分からない。

 だが、それは今はいい。


「シャレット!」


 俺はシャレットに声をかける。

 シャレットもこちらに気づくと、嬉しそうな顔をしてみせた。


「ゾークと私の子よ、出産は大変だと思ったのだけれど、所長は「赤子が手伝ったのではないか」と言うくらい楽だったわ」

「そうか……」


 何と言えばいいのか、分からない。

 俺の中に渦巻く感情が、言葉にならない。

 必死に何かを伝えたい気持ちが空回りする。


「マスター、シャレット様にどうか一言、労いの言葉を」


 ネリーが声をかけてくる。

 労いの言葉……そうじゃないな、そうじゃない、俺が言いたいのはもっと別なことだ。

 だから俺は、シャレットに告げる。


「ありがとよシャレット、俺の子を産んでくれて、本当に嬉しいぜ」



◆◆



「それで、この子の名前なのだけれど、ゾークは考えてる?」

「いや、これっぽっちも考えてなかったわ。任せるわ」

「あなたの子でしょ!?」


 そんなこと言われてもな、名前なんぞ全然考えてなかった。

 ただ俺の子ってことしか考えてなかった。

 俺に手渡された赤子は、じっとこちらを見つめている。

 なんでも、泣き声一つあげずに産まれてきたらしい。

 死産かと思われたらしいが、コイツが大物だってこったろ。

 もう目も見えているような錯覚すら感じさせる、強い視線。

 そして一言「だぁ」と口を開いたため、間違いなく産まれたと判断したのだとか。


「男の子なんだけど、何か思いつかないの?」

「男だったか、見た目じゃわからんもんだなぁ」

「まだ産まれたばかりですからね、それは付いているものを見てないと分かりませんよね」


 ネリーの言うとおりだ。名前、名前か……。


「シロ、クロ、ポチ……」

「犬じゃないのよ!?」


 全く考えていなかったのだから仕方ねえじゃねえか、と思ったが、赤子も首を振っている。

 まさか言葉を理解しているとは思わねぇが、感じるところがあったのかもしんねえな。


「人の名前などあまり知らねぇ、シャレットは何かないのかよぉ」

「そうねぇ、私もゾークに付けてもらおうと思ってたから、すぐにってのは無いわね」


 お前も俺任せじゃねーか!と抗議はしたが、「せめてそれくらいは考えてくれると思ったのよ!」と言われてしまった。

 父親とはそういうもんらしい。難しいなオイ。

 今すぐに決めないといけないものでもないみてぇだが、「俺の子」では呼びにくい。


「ネリー、何かねぇか?」

「マスターの子に私が名付けるんですかぁ!?」


 俺よりネリーの方がセンスはあっから、いい名前があればと思ったんだが。

 さすがにそれは決められないとネリーは答えたのだが、ならばどうするか。


「いっそのこと、この子に決めてもらいましょうか」


 シャレットがそんなことを言い出した。

 俺の名前と、シャレットの名前、ネリーの名前から1つずつ出して、子供に見せる、という方法を取ることにした。


「選んでくれるかどうか、分かんないけどね」

「まあ、やってみればいいだろ。悪くねえんじゃねえか」

「……本当にそれでいいんですかね?」


 というわけで、3つの札を用意して、最初に触れた札の名前を与える、ということにした。小声でネリーが反対してた気がしたが、気にしねえことにした。

 札にそれぞれ名前を書く。

 ネリーは最後まで「私がつけるわけには!」と言っていたが、子供にも権利があるだろ?まあ、見て分かるかどうか知らねぇけどよ。

 俺達は3つの札を用意すると、子供の前に置く。


「さあ、あなたの名前よ、あなたが選びなさい」


 シャレットがそう告げると、じっと子供が札を見つめる。

 ほどなくして、子供は一つの札に触れて、「だぁ」と言ってきた。

 意味が分かっているか分からんが、俺を見つめて首を縦に振ったように見えた。

 ネリーが書いたものなので、何て書いてあるか分からん。

 何て読むのか、ネリーに聞くと、名前が決まった。


「よし、決まったな。お前ェの名前はゼン、ゼンだ!」



◆◆



「ゼンという名は、私たちの伝承に伝わる神話に出てくる名前なんです。アイゼンという名前なのですが、そのまま付けるのはさすがに躊躇われまして……」

 選んだ札は、ネリーの名前だった。

 ゼンは意味が分からず手に取った様子もなく、他の札には興味を示さなかった。

 もしかしたら、もうある程度分別がついてたりするんじゃねえかな。

 魔族とかだと、産まれた時には知性があったりするみてぇだし。

 ネリーはしきりに恐縮しているが、ゼンは納得するようにしきりに首を縦に振っている。

 あまり声を出さないのは、性根が座っているのか、性格か。


「もしかしたら先祖返りだったりしてね」


 シャレットは冗談めいて言うが、俺にはドンピシャに思う。

 そうでもなきゃ、こんだけ落ち着いているこたぁねえだろう。

 俺とシャレットの子だ。そういう可能性も高いんじゃねえか?


「ゾーク様とシャレット様の子です!さぞかし有名な先祖返りなのでしょう!」


 ネリーのその発言に、ゼンが首を振ったように見えた。

 やっぱ何言ってっか、ある程度分かってんじゃねえか?

 先祖返りではないって言いてえのか?

 だとすれば、ゼンの反応はおかしい気がする。普通赤子が先祖返りなんて知らないだろう。


「シャレットは[鑑定]を使えたよなぁ?」

「使えるけど、今この子を[鑑定]するの?流石に生まれたてだから全部Fだと思うけど」

「本当に先祖返りのような気がすんだよな、少なくともゼンは前世(きおく)持ちの可能性があんじゃねえか?」


 直感みたいなもんだが、ゼンはただの赤子じゃねえなあ。

 俺とシャレットの子なのだから、当然といえばそうだが。


「セン様とかだったらすごいですね!」


 センといえば、「戦の化身」とも呼ばれる先祖返りの称号(ミドルネーム)だ。

 事実センを名に持つ高名な将軍や武人は、最強と呼ばれる人物も多い。

 もしそうなら俺も嬉しいけどよ、別にそうじゃなくたっていいんだ。

 どうあろうと俺達の子には違いねぇさ。


「じゃあ、[鑑定]してみるわね」


 シャレットはそう言うが、ゼンは嫌そうだ。

 だがまあ許せ、知ったところで何かが変わることはねぇからよ。


「魔の化身シェラハーの名に置いて告げる、この世に生きるかの名を紡ぐ、理に沿い、我にかの名における知を授けたまえ、我はここに宣言する、この世の標をここに紡ぐ、彼の者の資質を示せ、[鑑定(チェック)]!」


 シャレットは[鑑定]を発動させると、しばし沈黙した。

 ゼンは何かを避けるようにどこかを見ている。

 やっぱゼンは先祖返りなのか?


「シャレット様、どうでしたか?」


 ネリーが沈黙に耐えられずに問うと、シャレットは瞑目していた目を開くと、こう宣言した。


「この子の名前は「ゼン・カノー」、【固有能力(ユニークスキル)】持ち。称名(ミドルネーム)持ち、間違いなく先祖返りね」


 そしてこう語る。


「ゼンは前世(きおく)持ちで間違いないわね。だって隠し事してるもの」



◆◆◆



 転生したらしばらく時間があるとか言ってた気がするが、まさか母親の胎内の中で意識が覚醒するハメになるとは。

 せめて意識覚醒は、生後何ヶ月とか、それくらいにして欲しかった。

 普通赤子はそんな状態で産まれてこないだろ。

 何も出来ないのは退屈で仕方ないが、下手に動くと母親に悪い気がする。

 反応が欲しい感じがした時だけ、ほんの少し動いてみたりするわけだが。



 まあ、胎内にいると理解するまで、ちょっとだけ時間がかかった。

 自分がどうなってるのかさっぱりだったのだが、何やら得体の知れない力が体に宿っている気がしたのだ。

 もしやと思い、ステータスを開く、という意識をしてみた。

 そしたら頭に出てきたわけだ、ステータスボードのアレが。

 ただ、何というか、想定外とでも言うべきか。


カノーの魂 運命破壊者(ディスティニーブレイカー)

 状態:胎児 擬態中

 筋力:C (E)

器用さ:C (E)

素早さ:D (E)

 魔力:F (F)

精神力:S (D)

スキル:【完全翻訳】【無限成長(ノーリミット)】【完全解析(パーフェクトアナライズ)】【改良模倣】

    【一騎当千(グレートウォリア)】【魔素吸収(マナドレイン)】【天上書庫(ヘヴンズライブラリ)】【万物造成(デナレーション)】

    【物質変成(フリーマテリアル)】【五穀豊穣(バンパークロップ)】【精霊体化(アストラリアム)】

    【念話(テレパシー)】【成長促進(グロウアップ)】【精霊魔法(エレメントマジック)】【成長指導(コーチング)】【擬態(ミミック)】

    (【念話(テレパシー)】)


 なんかもう色々突っ込みたい。

 まず名前についてだ、「カノーの魂」ってのは、まあ、わからんではない。

 正しくは「加納善一の魂」だと思うのだが、神界でもアズとヨシュア以外は「カノー」だったからな。未だにある称号と翻訳については突っ込まない。


 次に状態という項目だ、ステータスボードにはなかったな。

 ここに「胎児」とあることから、今俺は母親の胎内にいるということを推測出来る。問題は「擬態中」ということだ。

 筋力やらのステータスの事項は神界の頃から変化はしていない、ただ(E)といった表記が追加されている。

 アインが以前こういうスキルがあると言っていたのはこのことだろう。

 実際のステータスは左で、カッコ内が[鑑定]やステータスボードに記されるものなのだろう。

 【完全解析】がかけられればもっと詳しく分かるのだが、さすがにこの状態では対象を自身に絞れん。

 自分をイメージするのは難しいのだ。


 これはもう推測でしかないのだが、神界で誰かが俺に【擬態(ミミック)】を使用したのだろう、と思う。

 思うのだが、自分でかけたという可能性もなくはない。

 何しろ【擬態(ミミック)】が俺のスキルに存在しているのだ。


 で、まあ、スキル欄だけど、うん、おかしい。

 少なくとも俺の知らないスキルが9個あるというのはどういうことだ。


 スキル欄を眺めた限りでは、【模倣(コピー)】が失われている代わりに、【改良模倣】というスキルを新たに習得している。

 どのタイミングか不明だが、【模倣】が進化したのだろう。


 そして新たに習得しているスキルの数々。

 知っているのは【擬態(ミミック)】だけだ、あとは見たことも聞いたこともない。

 厳密には、【魔素吸収(マナドレイン)】だけは知っている、ヴァニスが持っていたスキルだ。

 ただ内容までは把握していない。あの時【完全解析(パーフェクトアナライズ)】をかけたヴァニスのスキルは【魔術創造(マジッククリエイト)】だけなのだ。


 ここまで来れば、アズの「プレゼント」の結果だろうと推測出来る。

 スキル名と数を考えれば、あの7神が1つずつ俺にスキルを授けたのだろう。

 【擬態(ミミック)】については不明であるが、まあ、何となく予想は付く。試しにステータスから【完全解析】を試みたのだが、ダメだった。

 どうやら自分に【完全解析】をかけて、そこで知りえたスキルにしかヘルプ機能が効かないようだ。

 【解析】の頃から思っていたが、痒いところに手が届かないスキルなんだよなあコレ。


 スキル欄にもカッコ書きが存在していることから、【擬態】はスキルにも効いているのだろう。

 恐らく【念話(テレパシー)】持ち、ということしか周囲には分からないはずだ、たぶん。



 意識があったりなかったりするのだが、何やら感覚がおかしい。

 もしやこれは出産が始まっているのではなかろうか。

 母体に負荷がかからないように、言うことを聞いてくれない身体を何とか動かしてみる。

 あくまで感覚だが、赤子のその形はおよそ出来上がっているようだ。まあ大きさなんて分からんのだけども。


 色々と母体で考えている中で悩んだのが、俺の記憶についてだ。これだけ色々思考出来る赤子がいるのは明らかにおかしい。

 であれば、自分は先祖返りで、一部の記憶を引き継いだ、ということにすればいいだろうか?とも思ったのだが、そもそも俺は先祖返りなんてものではない。

 地上の過去の話なぞ、神々から教わった程度なのだ。

 それにまあ、先祖返りだという証明が何になるのかは不明だ。擬態ステータスもかなり高めに設定されている気はするのだが、「突出」して高いのかどうかは定かではない。


 残る問題は、「親子」とはなんぞ、という話だ。少なくとも「加納善一」は親知らずで育った人間である。薄情というつもりはない、孤児院で育ててくれた人には敬意を持って接してたし。

 ただ「育ての親」みたいに思ったこともなかったのは事実だったりするが。結局のところ、なるようにしかならないのだろう。



 さて、母体から無事出られたと思うのだが、案の定視界が定かではない。

 うっすらと形が見える、という程度だ。

 何か聞こえてくるのだが、聴覚もまだまだ未熟らしく、「...は...て」とか、そんな感じにしか聞こえない。そういや赤子は泣かせるものだったっけ?


 なんか言うか、と発音を試みたのだが、やはり上手く喋ることは出来ない。

 まあそりゃそうだろう、やはり赤子なりの成長度というか、色々と未発達と思ったほうが良さそうだ。


 授乳やらなんやら受けていると、少しずつだが聴覚や視覚についてははっきりしてきた。本当に少しずつなので、まだまだ「そこにいる」「何か言っている」という程度なのだが。

 特に発声についてはとても未熟なのだろう、「はい」すら難しい。

 そうこうしているうちに新しい人影がやってきた。父親だったりするのだろうか?


 何やら「ポチ」とか聞こえたので、とりあえず首を振ってみる。名前を決めている感じなのだ、それはさすがに嫌だ。

 そうこうしていると3枚の紙らしきものが見せられた、選べと?

 何て書いてあるのか全く分からんが、一つの紙に「XEN」と思しき文字が書いてある。完全なアルファベットというわけではない、それだけは何となくそれっぽく見えたのだ。


 どうも「ゼン」という名前が付いたようだ。

 付いたようだ、というのはステータス表記に「ゼン・カノー」と表示されたからだ。しかしカノーが付いたのは何故?


 それはともかく、ゼン・カノーか。

 ちっとばかし出来すぎな気がせんでもないのだが……。

 ヨシュアやアインのことを考えれば、俺は「ゼン」という名を名乗ることになるのだろう。まあ俺としてはしっくり来る名前だな、うん。


 何やら先祖なんちゃらという言葉が聞こえてきた。

 頷いてみせたのだが、何やら不穏な感じがしてきた。

 これあれだ、魔力だわ、なんか魔術使おうとしてるよ。

 このタイミングで魔術を行使って、アレしかないやん?[鑑定]しようとしてるよね?マジやめようやそういうの、生まれたての赤ちゃんにそんな大した能力ないって。


 まあ、かけられたわ。かけられた魔術について、俺はっきりと分かるようになってるんだわ。使い手は少ないって聞いたんだけどどういうことだ、と思ったが、優秀な母親という基準だった、仕方ないね。

 どう見えたかは【擬態】次第なんだけど、なんか先祖云々とか言ってるんですけど。

 でだ、これだけは聞こえたわけ。


 「隠し事してる」、と。


 擬態さん仕事して!いや、仕事はしたかもれしない。あるいは[鑑定]で見破られたかもしれん。そもそも【擬態】を得られたのは幸運なことだったはずなのだか。

 今後使い道は幾らでもあるだろう。どのように見えたかはさておき、積極的に使っていくことになりそうだ。



◆◆◆



 後日のゼンとネリー



「俺の名前って、ネリーが付けたんだよな?」


「そうですにゃ、前にもお話したにゃ」


「まあ、それは聞いたよ。ところで父さんや母さんが何て名前付けたか知ってる?」


「えーっと、確か「タマ」と「ゾレット」だったにゃ」


「ネリーたんマジ天使、タマ・カノーとか笑えないから。にしてもゾレットって何か意味あったのかね?」


「多分にゃけど、ゾーク様とシャレット様から取ったんじゃにゃいかにゃ?」


「安直だなあ」


「マジックポーション3とか付けるゼン様の台詞とは思えにゃいにゃ、これヒールポーション50だったかにゃ?」


「すんませんでした」

4/14 一部改訂しました

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