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37 強大な味方と……自分の価値

「敵……倒す!」


何かに取りつかれたように、スカレアの狂気に満ち溢れた目が輝きを放つ。

両腕にまとわりつく様に煙が出現して、一瞬で消える。そこに残されたのは……二つの大きな鉤爪。

そして、足にも煙がまとわりつく。そして現れたのも……獣の様な足。


「うぅぅぅぅぅりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


高いながらも威圧感を感じさせる一喝と共に、地面に強大な爆発が発生しスカレアの体が前に高速で跳んでいく。これは……俺と同じ爆地じゃねぇか。

一瞬で敵の前に躍り出たスカレアは白い輝きと、緑の輝きの二つを片方ずつ纏って、敵にきりかかった。現れた物も幽霊系の魔物で魔力を伴わない物理攻撃にはあまり聞かないはずだ。

だが、振り下ろされた緑の鉤爪は魔物を頭から真っ二つに切り裂いていった。これも……俺と同じ風纏ということだろうか。


「とりゃぁぁぁぁあぁぁあ!」


体をひねるようにして繰り出された白の鉤爪は、魔物に直撃した。じゅわと何かが溶ける様な音と共に魔物が二つに分かれる。

だが……その白い輝きのせいだろうか。頭に大量の気配が流れ込んでくる。場所は……ほぼ全部スカレアの向こう。数は……数え切れないぐらい。


「くっそが!女の子だけに頼り切るわけにはいかねぇんだよ!」


自分に喝を一つ。そして……ポケットから作り出した武器の一つを取り出す。

ずいぶん前に倒したゴーレムから得る事ができた錬金術。その派生の精密錬金。

その両方を使って作り出した……拳銃の様な武器。火薬があれば実弾を飛ばす事はできるが、火薬がここでは手に入らないので代わりに他のところで手に入れた魔力回路を埋め込んである。

これは……魔力を流れ込む口ともなり……新たな体として認識する事も可能だ。


「これでいいだろぅが!」


同じ武器を二つ取り出して両手に構える。そして、習得した技能の『炎獄弾』を右手の銃に、『氷結弾』を左手の銃に意識して作り出す。コンマ数秒の間で作り出された弾を確認して、しっかりと狙いを定める。

スカレアに当ててはだめだ。狙いは後ろの魔物。両手で二体の魔物に狙いを定めて、一気に魔法を解き放つ。弾は視認できないレベルで発射され、視認できたのは幽霊型魔物の頭が衝撃と共に無くなる事だけだ。

威力が完全にオーバーしているなと思いながら、これでは燃費が悪いと少しだけランクを落とした『炎弾』と『氷弾』をリロードする。


スカレアは相変わらず、二つの鉤爪を振りまわして周りの敵を切り裂いていく。周りから回り込んで襲おうとしてくる敵を俺が撃ち殺していく。

二人だからこそ可能な完璧な布陣。スカレアの鉤爪の舞いは、ほれぼれするほど素早く、綺麗になめらかに敵を倒していく。

暖かな感情を感じながら、俺は敵をしっかりととらえながら打ち続ける。うち漏らしはいまだにゼロ。だいぶがんばっているだろう。


「スカレア……すげぇな」


人格が変わったように舞い続けるスカレア。狂気に満ちている様な感じもするが、ためらいもなく、俺の目標を超えたと言っていいというほどに強く勇敢で……憧れの様な物を抱く。


ふと、そんな事を思っていると……一つの事を思い出す。スカレアから吸血された時に、魔物を取り込んだ時と同じような症状を起こした。もしかしたら、何か能力を手に入れたかもしれない。

左手の甲を銃尻で叩き、落下してきた大罪の書を89層で手に入れた、『念力』でもちあげてめくる。この念力は自分が触れなくても力を加える事ができるというものだ。条件として、命を持っていない物にしか使う事ができないし、作用する力の十倍の魔力が体への負荷となる。

だが、魔力は無駄にあるのだ。別に少しばかり使ってもいいだろう。


「履歴!」


頭で考えるのももどかしくなり、声で叫ぶ。それに反応してくれたのか、本は自動でペラペラとめくられ新しいページに移行された。


「くっそ!一気に増えすぎなんだよ!」


大量に更新されている。新たな能力の取得などが大半だ。しかも、条件達成により解放された能力もとてつもなく増えている。たぶん、ステータスがものすごいにぎやかな事になっているだろう。

ばらばらとみて、使えそうな物を選ぶ。そこに……一つ不思議な物があった。


「変化……か」


単純な二文字の能力。だが、その下には大量の派生技能が出現した事が説明されている。


「使ってみるしかねぇよな!」


頭に変化のページが現れるように意識する。本はペラペラとめくれていき……衝撃の内容を現した。

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