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だめだ、めんどくさい。
せっかく乙女ゲーに転生したのに、近年類を見ない怠惰主人公だった話。
濁流のように頭のなかに渦巻く記憶。プレイ画面。
ささやかな携帯ゲームはキラキラの色恋沙汰のパターンをいく通りも写し出した。
はい。乙女ゲーですね
極彩色で濃厚な緑の香り。豪奢な鳥籠を模した温室で、ずずずど爺むさく薄黄緑の紅茶もどきをすする。
無作法をジロリと世話役の爺やが見咎めて、渋々丸めていた背を伸ばした。猫足の飴色の椅子は背もたれが真っ直ぐで、寛げない。
1から100までではなくザックリ纏めると、お年頃の子女子息をすし詰めにした学園都市で、王候貴族とキャッキャウフフ。
毎日毎日、攻略対象のとこまでドサ回りして貢いで話しかけて、ライバルキャラを小脇に寄せて…
めんどくさいわあ。
ああ言うのはベットの上で妄想膨らませながらハスハスごろごろプレイするのが乙なのだ。
三次元とか足で稼いでまでやる気はしないと、怠惰な王女はお茶をすすった。
みじかい




