バタフライナイフ
あんな三徳包丁に毛の生えた程度のもので
そんな鈍磨な凶器で命を奪われたくはない
バタフライナイフが闇夜に閃く
またひとつ犯罪が成立した
あんな文化包丁ほど芸のないもので
そんな頓馬な鈍器でこの地を追われたくはない
バタフライナイフが闇夜に瞬く
またひとり罪人が出現した
ぼくたちは黒曜石を削って創りあげた
猿との分岐点は多分このあたりだ
そして野獣のように闘った
野獣となって人間となった
そして人間は野獣になった
野獣はバタフライナイフもつかう
しかし日本刀をつかう野獣はいない