表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/21

10話 光魔法の伝説


「こんにちは、ハリー!今日も元気そうですねぇ!」


俺は教会に入るなりそう声をかけた。

するとハリーは元気いっぱいに答える。


「こんにちは!へへへ、そっちこそ元気そうだね!

今日はより一層輝いて見えるよ!」


2人は互いをじっくりと見つめ合いながら言った。

……そう、上から下まで舐め回すようにじっくりと。

………………………………………………………………。

するとハリーは言った。


「…………ねぇ、何その格好!僕を笑わせようってこと!??ほんとに君ってばおもしろい!」


ハリーは腹を抱えて笑いながらそう言う。

しかし、俺も負けてはいられない。強気に返す。


「そっちこそ、なんですか?その格好は!僕をバカにしているんですか?」


…………………………………………。


「へ、へへ、へへへ、あはははは!!」


2人は大笑いしながら言う。


「ハリー、そっちは誰にやられたんですか?その髪型と服装!ちなみに僕はアメリ、オリバーを筆頭としたいたずら子の孤児軍団ですけど!」


「うん、僕も同じだよ!……ということは〜」


2人は目を合わせて言う。''敵は同じであると!''






「たぁーのもぉーー!!!!」


俺たちは遊び部屋の扉を勢いよく開きそう言った。

子どもたちはきゃー!と言いながらも笑っている。

あぁ、こんな景色を見ていると本当に幸せな気分になる。やっぱり子どもは素直だな……。

全大人は子どもを見習って欲しいものだ。

頭が硬すぎるんだよ!頭が!

まぁ俺もそーいう節がないと言ったら嘘になるけど。


そんな風に微笑ましくしていられるのもつかの間、

ここの子どもたちは俺たちに手厳しい。

…………いつの間にかもう身動きが取れないほどになっていた。恐ろしい……。

うぅ、どうしようか。


「おーいストップストップ!2人とも困ってる!」


うわぁ、さっすがオリバー!


「なぁオリバーさんよ、おぬし結構良い奴だよな。」


「はぁ?いきなり何言って……ってハリー!お前を探してたんだよ!ボスが呼んでたぞ、何かいつもの所にって。」


えぇ、なんの用だ?こんな何も無い日に用なんて……

……あっ!魔法の練習!本題の事すっかり忘れてた!

そのために教会に来たのに………師匠に怒られる……。







「失礼しまーす。」


俺は例のごとくいつもの秘密部屋へ来た。

ボスは確かにここにいる。

良かった。まず部屋はここで合っているようだな。


「まぁ、ここに座りなさい」


俺は言葉通りに座る。


「みんなとは仲良くなれたかい?」


「えぇ。おかげさまで。」


「ハリーが今朝喜んでいたよ、みんなと話せた、遊べたんだって。ただ同年代の友達と話せただけであの喜びよう……あぁ自分が不甲斐ない……。本当だったらハリーはもっと早くから当たり前の様に友達を作り、仲間と楽しく日々を過ごせたのに……。私がもっと頑張れば………ハリーはこんな目には合わなかったのに」



ボスはそう言った。

目には涙を浮かべ、口をへの字に歪ませながら。

俺はどうしたらいいのか分からなかった。

なぜなら前世の俺は、この様に人を心配させる側の人間であったからだ。

かける言葉が見つからない。

「あなたは悪くない」そう伝えたいだけのに。


俺がどんな言葉をかけたらいいのかと迷って黙っているとボスは言った。


「すみません、ディビットくん。こんなおじさんが突然目の前で泣いてきたらびっくりしちゃいますよね。幼い君を困らせようなんて思ってなかったんです。でも、何だか君は子どもなのに子どもじゃない気がして……つい気が緩んでしまうのです……。」


ボスは先の悲しい顔とは裏腹に、柔らかく微笑むような表情でそう言う。

こ、こんな一面もあったのか……!!

こんなの全人類が嫌いになれないよ!


……それはともかく、結構気にしてたんだな……。

ハリーのこと……。


「ボスは何も悪くありません!これからは僕がみんなを守っていくので安心して下さい!」


「ディビットくんはとっても頼もしいのですね。」


ボスは笑ってそう言う。

するとボスの表情は途端にいたずらな感じになった。

そして言う。


「じゃあ……君はもっともっと、強くならないといけませんねぇ!!」


え、ええ?何だか急展開が訪れた!!?






「えーっと、君は一体何魔法の勉強がしたいと言っていたんでしたっけ。」


俺たちはその後、庭へ移動して来ていた。

どうやらこれから始める魔法の練習は、この人けが少ないところで行われる事になるらしい。


……んー、ボスには何魔法を教えて貰おうか……。

師匠のオスターいわく、ボスは俺が普段何魔法を使っているのかさえも知らされていないらしい。

つまり!何魔法でも教えて貰えるということ!

水とか火とかは一通り出来るし……うーん、あ!


「教えて欲しいのは光属性の魔法です!」


そう、今回教えてもらうのは光属性!

だってボスは教会で働き、冒険者でもありで光属性の専門家のようなもの!

ここでこんなスペシャリストから教えて貰わないのはせっかくのチャンスを無駄にするようなものだ。


「おぉ〜ディビットくんは光属性なのですか!良かった、それなら私もしっかり教えられますよ!」


「やった!僕も精一杯頑張ります!」








「じゃあディビットくん、君の力が知りたいので魔法を使ってる所を見せて貰っていいですか?」


「はい!ではまず基礎から!では、ここにある枯れた花を生き返らせますね!」


『ヒール!』


その瞬間、綺麗な光が舞った。

何度見てもこの光は飽きないなぁ……。

それにこの光を見るのも久しぶりじゃないか?

なんせ最近は新しい友達が出来て浮かれていたから、

魔法はほとんど使っていなかったしな。

……そんなことを考えていると、枯れた花はみるみると元気になり、とても美しい花へと変わった。

……素敵な魔法だ。

前世にもこんな力があれば、みんなもっと心が安らいで、もっと生きやすい世界になって、苦しい思いをする人なんていなかったかもしれない。

………いいや、そんなの無理か。



「それでは次に中級、上級を一気に行きます!」


『ハイヒール!』 『エリアヒール!!』


もう1度この場にキラキラと光が舞う。

綺麗だなとも思うが、2度も何も無い庭に魔法を放ったから、草木は急成長してしまった。

草木に悪いことをしたな。


「よし!僕が出来るのはここまでです。だから、攻撃系の魔法が出来なくて……。」


俺がそういうと、ボスはとても驚いたように言った。


「初めて見ました………。」


ん?何をだ?何か珍しい事でもしたか?

俺は師匠から教わったことをやっただけだぞ?

するとボスは続けて言う。


「こんなに綺麗な光は生まれて初めて見ました。とても暖かい光です。それにこの草木の成長速度……あなたには優しい心があるのですね。」


えぇ!俺って光の才能もあったのか!!

嬉しいな、これからは積極的に使っていこう。


「それに5歳にして上級まで操るとは……これは育てがいがありますね!!!」


………え、なんか変なスイッチ押しちゃった?






「よーし!ディビットくん、今から攻撃系の魔法を練習して貰いますよ!まずは説明から行きましょうか。この本を見て下さい。あ、私が読み聞かせますね!」



ーーー光魔法の歴史は古く、この魔法は初代の力の1つであった。当時は国が飢饉に瀕しており、民は飢えていた。そんな中、片田舎の小さな街に救世主が現れた。彼らは魔法を使った。それが光魔法である。



……おぉ!!!かっこいい!!

俺もそんなヒーローになりたい!!

俄然モチベが上がってきたな。



ーーー光魔法にはいくつかの力があるらしい。1つは回復魔法、回復の規模は様々である。2つ目は攻撃魔法である。光の球を投げたり、剣や槍で戦う。…………



「と!まぁ、こんな感じです。ここには詳しく書いていませんがさっき言ってたのが魔法の種類ですね!基礎がライトボール、中級がライトソード、上級がライトスピアです。じゃあまずは基礎からやってみましょうか!ディビットくんならすぐに出来ちゃうと思いますよ!」


えぇ!!?そんなに簡単に言われても!!

俺だって初めてやる事なんだから、もっと詳しく教えてくれないと困るよ!

………………………まぁ、ものは試しだ。

今までもこんな事を思いながら生きてきたけど、全部出来ちゃったんだもんな………。

ホントに恵まれた体だよ!

前世の俺にも分けてあげたい!!




「じゃあ早速…………!ライトボール!!!」


俺の手の周りには、いつもの綺麗な光とは別に大きな光の球が出現した。

光の球は強い光を纏いながら徐々に練度を増す。

うわぁ!ねぇどうしたらいいのこれ!

どうやって放つの!

と言うかこの展開前にも見たような……デジャブ!?

するとボスが言った。


「手!手を前に出して!魔力を飛び出させる感じ!」


あぁ、ファイヤーボールみたいな感じね!えいっ!



ライトボールはボスの助言もあってか、何とか事なきを得た。本当に危ないところだった……。


「すみません、ボス……助かりました……。」


本当にボスには感謝しかない。

俺だけの状況で使っていたらどうなっていたことか。


「いえいえ、あなたは初めてこの魔法を使ったのですよ?かなり筋がいいです!このまま次の中級もやっちゃいますか?」


「自身はないですけど……はい!やらせて下さい!」


「いい返事ですね!でも1つ問題があるのです……。

実は、ライトソードは中級の割に扱いにくく、使う人がほぼ0といっていいほどに居ないのです。だから、絶対に今覚えるべき魔法とは…………」


ええ!?こんなにかっこいい名前なのに!?

ソードだそ!ソード!!

全男児の憧れだろ!みんな使わないなんて勿体ない!


「いえ!やらせて下さい!僕は全部の魔法を学びたいんです!お願いします!」


するとボスは微笑んで言った。


「私は君がそう言うと思っていましたよ。やはり君は私の期待を裏切らない……!」




「じゃあ魔法を早速!…………ライトソード!」


すると次の瞬間、俺の手には1本のソードが現れた。

……いや、この光る棒はソードと言うには程遠い。


これはきっと、光る日本刀だ!!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ