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異世界召喚は仲間はずれから  作者: 桂 総司
第1章 主人公、この世界を生き抜く術を学ぶ。
9/18

8話 道場と湊夜の様子は

長い間更新せず、誠に申し訳ございませんでした。m(_ _)m


「で、何があったんだ?」


「道場の偉いやつを出せと言われて、『いないです。』って答えたら、襲いかかってきたので、返り討ちにしました。」


「ふうん。道場破りかい。本当かどうかはこいつらが死んじまってて分かんないが、信じてよさそうだな。こいつらはまあまあ有名な賊だからな。うちの真髄とかを奪いに来たんだろうな。」


「有名なんですか?」


「ああ、この村じゃな。盗みやら殺人やら、しょっちゅう事件を起こしてんだよ。うちのヤツらからも死人は出ちゃいないが、負傷者は出てる。……こりゃ、根本から潰した方が良さそうだな…」


この道場は、村の警備もやっている。賊を倒すことも、対人戦の特訓らしい。

……メイルは完全にキレてるらしい。孫の危機だったのだから当たり前だろう。


「それより、メイスは何でお前さんに寄っかかってるんだ?」


「初めての対人戦に疲れてるじゃないですかね…?」


「そうだな、お前さんも初めてだったろ?大丈夫か?怪我はなさそうだが…」


「あ、ああ、平気ですよ」


「……そうかい。あんた達は部屋で休みな。ここらは片付けとくよ。あ、メイスは部屋に運んどいてくれ。」


「ありがとうございます。メイスも運んでおきますね。」


そう言って、メイスをおぶり、メイスの部屋に向かう。


(きっと、師匠は、気を使ってくれたのだろう。

────僕は人を殺したんだ。この世界では一つの命の重さがとても、とても軽い。『弱いヤツが悪い』。こう考えている人が、何千人、何万人といるのだ。殺らなければ自分が死ぬ。そう思って、人を、殺した。戦闘中は、"死にたくない"という思いで、戦えた。メイスと話してる時も、女の子と話してる時に弱音は吐けないと思って、誤魔化せた。でも、冷静になると、思い出してしまう。────自分のした行為で、相手が死んでしまった。自分の行動で、その人の未来を奪ってしまったのだ。それが、たまらなく、怖い。そう、これは明確な恐怖だ。俺は、人を殺められる。そんな自分が、力が怖いのだ………)


「どうしたら…どうしたら、いいんだよ……」


「貴方は、何も気にしなくていいんじゃないかな…」


「え…」


「だから、貴方は今まで通りでいいってことよ。貴方のお陰でこの道場は守られた。貴方のお陰で、私は助かった。それでいいじゃない。貴方はその内、この道場から出て、旅をして、元の世界に帰る方法を探すんだよね?その途中で賊にあったら?ギルドの討伐依頼で賊と戦うかもしれない。なのに、そんな弱音ばっかじゃダメよ。私だって初めてだったのに。貴方は優しすぎるのよ。もっと前を向きなさい。いい?」


さっきまで寝てたはずのメイスが起きていた。


(すごく心に響く言葉だ…とても、楽になった気がする…確かに、マイナス方向に考えすぎたのかもしれない。彼女の言う通りだ。)


「前を向く…そうだよな。メイスの言う通りだ。ありがとう。とても、心が軽くなった。」


「い、いえ。どういたしまして…あ、あの、そろそろ下ろしてもらってもいい…かな?」


「もう疲れてない?疲れてるならこのままベットまで運んであげるけど…」


「い、いや。大丈夫よ。それに、少し恥ずかしいし…」


「あ、そうだよね…おんぶは少し恥ずかしいよな…ごめん…」


「うふふ、貴方は本当にお人好しなのね。」


「そんなことは無いよ。」


「(ふふ、謙虚な人…そんな所も、私は……)」


「ん?何か言った?」


「ふふ、ううん。なんでもないよー」


(メイスが元気になって良かった…やっぱりメイスは、笑ってる方がいいな。)


2人の中は、深まっているようだ。



また少し、仲が良くなったメイスと湊夜。


次話は、明日に更新します。

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