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掌編小説集8 (351話~400話)

一回目

作者: 蹴沢缶九郎

完成したタイムマシンを前に、博士は腕を組み、何かを考え込んでいた。そんな様子の博士に助手が聞いた。


「どうしたんですか博士? せっかくタイムマシンが完成したのです。早く時間の旅行に出発しましょう」


「それなのだが、過去に行くべきか、はたまた未来に行くべきかを悩んでいるのだ。記念すべき時間旅行の第一回目だ、慎重にもなるというものだ」


しかし、助手は笑いながら言う。


「そんな事ですか。難しく考えすぎです。時間旅行に行けるのは今回だけではありません。例えば今回未来に行ったら、次は過去に行けばいいではないですか」


「まあ、それもそうだが…」


楽観的であり、妙に説得力のある助手の言葉に、確かにその通りだと意を決した博士は、助手と共にタイムマシンに乗り込んだ。


「よし、では早速、歴史的な第一回目となる時間の旅行に出発だ。行き先は百年後の未来だ。未来の科学はどれ程発展しているのか非常に興味がある」


「良いですね博士。その次は是非過去に行きましょう。僕は生の恐竜を見てみたいです」


「それも面白そうだな」


期待を胸に、こうして二人は、巨大隕石の衝突で消滅した未来の地球へ、最初で最後となる時間旅行に旅立って行った。

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― 新着の感想 ―
[一言] タイムマシンはともかく、院生の衝突はありえますよね。タイムマシンでついた先は、真空の宇宙で即死・・まあ、恐竜の世界にいって、即、食べられるしあむこともありねw
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