表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

10F列車 キハ53系

 国鉄はそろそろ潮時の状態であった。国民の税金でももはやどうにもならないほどの赤字を抱えているのだ。そして、その本当の理由は私たち人間の身勝手にあった。作らせておきながら、車が進出してくるにつれて、全員楽な方へ、楽な方へと流れていく。そこまで楽が好きかとも私は思う。楽じゃなくても私はいいと思う。実際のところそういう場所があるのだ。

 私が深川(ふかがわ)を訪れたのは昭和61年3月。まだまだ雪が残っている季節だ。と言っても結構薄い。函館本線(はこだてほんせん)の要所であるここには優等列車が停車する。今私の目に入ってきているのは窓周りが赤く、全体的にクリーム色をまとった特急列車だ。確か781系と言ったか・・・。同じようなもので485系というものがあるが、見てみると似ても似つかないということがわかる。485系と489系の関係とはいかないのが北海道と本州の掟である。

 さて、私がここから乗る列車は函館本線のように華々しい路線ではない。深川から延びる深名線(ふかなせん)という路線だ。ちょうど窓周りが橙色で全体的にクリーム色に塗られた気動車1両がホームに止まっていた。ガラガラ声で止まっている彼が深名線の車両であるキハ53系・・・。どっかで見たことがある格好をしているというのはこれから言おう。まずは乗ることだ。

 深名線(ふかなせん)のダイヤを言おう。深名線のダイヤは途中の朱鞠内というところで完全に分かれている。そのため、深川(ふかがわ)から終点名寄(なよろ)まで直通する列車は一本として設定されておらず、また朱鞠内(しゅまりない)での接続も悪いというのが現状だ。私が乗る深川からの話をすれば一日6本設定されている朱鞠内方面行きは朱鞠内(しゅまりない)行きと途中の幌加内(ほろかない)行きが交互に設定されている(臨時運転を含めれば朱鞠内行きのほう2本が多い)。さっき朱鞠内での接続が悪いと言ったが、私が乗る10時45分発の列車は朱鞠内に12時47分に停車する。その先に行くためには16時21分まで待たなければならない。今日は土曜日でもないから15時50分に朱鞠内に着くことは不可能だ。

 10時45分。キハ53系はゆっくりと深川のホームを離れた。そうそう。この車両がどこかで見たことある気がしたのはこれがもともとキハ56という形式であったことだった。なぜ形式が変わったのかというのは現代(2012年)インターネットを見てみれば、どこぞの人が言う魔改造をしたためだそうだ。魔改造と言えば、間違っていないということは私にも納得できた。

魔改造が絡むのは某動画サイト「迷列車で行こう」を参照していただきたい。キハ53系の登場経緯はその動画内でも語られているが、あえてここで言おう。キハ53系は性能の悪いキハ40系やキハ22系の援護のために作られた。もともとは急行列車に使用された車両。そのため、元から性能は良かった。それが余ったために改造をしたのだ。これがいきさつ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ