表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

トップ

作者: 義人

 鹿児島県のL学園の普通科二年に、麗子という少女がいた。その少女は類い稀な美少女だった。当然ながら少女に心を奪われる男子生徒は少なくなかった。しかし、少女の方は無関心だった。その少女に執心の一人、悟が、無二の親友でもあり、ライバルでもある祐介に、恋の悩みの相談をした。悟は、純情であったから、思い込めば死をも恐れぬという性格であった。祐介は、その性格を知っており、的確なアドバイスをした。

 だが、祐介のアドバイスも空しく、悟は、意中の人に振り向いてもらえず、絶望の極致に立ち、現実から自分を逃避させた。鹿児島駅のプラットホームから身を投げたのだ。

 それから二年の歳月がたち、少女麗子は東京のT大学法学部に籍を置いた。そこには、祐介も在籍しており、キャンパスで二人は親しく会話を楽しんでいた。

 「ねえ、祐ちゃん新聞見た。横浜のK中学校で、学内トップの男の子が自殺したんだって。その男の子、恋に悩んでいたのよ。それを友達に『アタックしろ!』といわれ、そうしたけど相手にされず意気消沈して死んだんだって。おもしろい事に、その友達と意中の女の子が内通関係にあり、二人が組んでその男の子をトップの座から引きずりおとしめたんだって。まるで二年前の私たち----」

 それを聞いても祐介は、ニヒルに微笑を浮かべるだけであった。 

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ