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第十王子との人違い一夜により、へっぽこ近衛兵は十夜目で王妃になりました。  作者: KUMANOMORI


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誓いの六夜目1

 ウィリエール様を正当な方法でここから出して差し上げなければいけない。


「あの幻覚剤が見つかったのは、キリムド様のお部屋です。そして、その場にはランドルフ様がいらしておりました。私はウィリエール様とご一緒したあの日のように――――」


 すべて言い終わる前に、ウィリエール様は静かに頷いた。

 あの日起こったことをウィリエール様はご存じのはずだ。


「あの日、僕に空き部屋の存在を教えてくれたのは、ランドルフお兄様に乗り移ったキリムドお兄様だったよ」

「あのお部屋には刺激臭がするのです。独特の香りがしていました。恐らく幻覚罪の香りかと思います」


 私の目をじっと見つめて来て、そして逸らした。


「悪意があったのは誰だと思う?キリムドお兄様?ランドルフお兄様?」


 透明な瞳の中に狂気の光が差す。時折ウィリエール様はこうした表情をなさる。


「ウィリエール様、悪いのは私です。すべてのあやまちは私が招いたものです」

「あやまち」


 ウィリエール様とのことも、あやまちには違いない。


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