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第十王子との人違い一夜により、へっぽこ近衛兵は十夜目で王妃になりました。  作者: KUMANOMORI


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大失態の一夜目1

 待て、何をやっていたの、私は?


 目の前で眠る端正な顔の青年を、見つめながら、記憶をたぐりよせる。

 サファイアブルーの瞳でこちらをうかがうのは我が王子である、華のようなかんばせのウィリエール様だ。明り取りの窓から注ぐ朝日を浴びて、ブロンド髪がきらめいていた。


 その方がなぜ、今私の隣で眠っているのだろう?と寝ぼけた頭で思うのだ。


「おはよう、ミリア」

 と柔らかな笑顔と穏やかな声音で言われてしまい、私はすっかり目が覚めた。


「な、なぜ?」

 スカスカする身体を見おろせば、上も下も、何も身につけていない。


「なぜって、覚えていないの?」

 ウィリエール様もまた、何も身につけていない。至近距離にウィリエール様の体温を感じ、焦りが生まれて来た。私は身体を離して、起きあがる。


「全部見えてしまうよ?」

 ウィリエール様は鷹揚な調子でおっしゃった。心許ない胸元を手で押さえながら、私は寝台から降りようとする。けれど、片手をウィリエール様に掴まれた。


「待って」

「ウィリエール様、申し訳ありません。寝所を間違えたようです」


「間違えではなかったと思うけど」

「ここは、ウィリエール様の寝所ですよね。私の宿舎ではありません」


「ここは、どっちでもないよ。王宮の一室だ。空き部屋の所在を聞いたら、キリムドお兄様が教えてくれたんだ」

 聞きなれないお名前が出てきたので、私は首をかしげる。


「なぜ、ウィリエール様がここへ?」

「だって。後悔させません、とミリアは言っていた」


「たった今、私は後悔しています。ウィリエール様の前で、こんな姿を晒すなんて!」

「とても、可愛らしかったよ」

 ウィリエール様は微笑んで私を引き寄せた。私の口元に、ウィリエール様は指先を当ててくる。


「訴えてくださいっ!王子に不貞な行為を行ったと」

「え、なんで?これは、愛情交換行為だよ」


「いえ、あの。これは、恐らく」

 間違えだ。


 これは私の二度の失態から起こった―――――

 とんでもない間違いに違いない。


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